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五輪スキージャンプ、なぜ「テレマーク」は必要なの? 美しさだけじゃない理由「飛びすぎ防止」

いろんなスポーツが行われる五輪を見ていると、それぞれの競技のルールやしきたりなど「よくよく考えると、これってなんで?」と不思議に思うことがないだろうか。スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト「THE ANSWER」はミラノ・コルティナ五輪期間中、連載「オリンピック・トリビア」を展開。スポーツ新聞社の記者として昭和・平成・令和とスポーツを40年追い続けたスペシャリスト・荻島弘一氏が、そんな今さら聞けない素朴なギモンに回答。オリンピック観戦を楽しむトリビアを提供する。第3回は、スキージャンプのテレマークについて。

スキージャンプで銅メダルを獲得した丸山希【写真:ロイター】
スキージャンプで銅メダルを獲得した丸山希【写真:ロイター】

連載「オリンピック・トリビア」第3回

 いろんなスポーツが行われる五輪を見ていると、それぞれの競技のルールやしきたりなど「よくよく考えると、これってなんで?」と不思議に思うことがないだろうか。スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト「THE ANSWER」はミラノ・コルティナ五輪期間中、連載「オリンピック・トリビア」を展開。スポーツ新聞社の記者として昭和・平成・令和とスポーツを40年追い続けたスペシャリスト・荻島弘一氏が、そんな今さら聞けない素朴なギモンに回答。オリンピック観戦を楽しむトリビアを提供する。第3回は、スキージャンプのテレマークについて。

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Q.スキージャンプのテレマークってどうして必要なの?

A.飛びすぎると大けがする危険があるから

【解説】

 ジャンプの順位は飛んだ距離の「飛距離点」とその美しさによる「飛型点」の合計で争われます。飛型は踏み切りから着地後の滑走までが含まれますが、中でも重要なのは着地で「テレマーク」ができているかどうかです。

 名前の由来は近代スキー発祥の地でもあるノルウェーの「テレマルク」地方から来ています。かかとを固定しないこの地方ではスキーを片方ずつ前後させる滑り方が発展しました。これをジャンプの着地に応用したのが「テレマーク」です。

 V字に開いたスキーを平行に戻し、両手を左右に広げてバランスを保ちつつ、膝を曲げて左右のスキーを前後にずらして着地の衝撃を吸収します。両足をそろえて降りるよりも安定した着地になります。

 テレマーク姿勢をとるためには、余裕を持って着地をすることが必要。距離がでるほど着地が乱れて、テレマークが難しくなるからです。大けがのリスクを回避する「飛びすぎ防止」が、テレマークを重視する理由でもあります。

 昨季からルールが改正され、テレマークが入れられなかった時の減点が2点から3点になりました。技術の進化で伸びる一方の飛距離争いに歯止めをかける狙いもあります。「美しさ」とともに「選手を守る」ために求められるのがテレマークなのです。

 ちなみに、男子のエース小林陵侑のテレマークは、その美しさで世界的にも知られています。着地準備からテレマーク姿勢に入るまでの時間が短く、上半身もブレないのが武器です。飛距離だけではなく、飛型の魅力を見せてくれるジャンパーの1人でもあります。

(荻島 弘一 / Hirokazu Ogishima)

荻島 弘一

1960年生まれ。大学卒業後、日刊スポーツ新聞社に入社。スポーツ部記者としてサッカーや水泳、柔道など五輪競技を担当。同部デスク、出版社編集長を経て、06年から編集委員として現場に復帰する。山下・斉藤時代の柔道から五輪新競技のブレイキンまで、昭和、平成、令和と長年に渡って幅広くスポーツの現場を取材した。

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