“メダル至上主義”は悪か…近年メディアが「五輪メダル予想」掲載に慎重になるワケ

日本はなぜメダル増の予想? 現実的には「ロシア不参加」の影響も
スポーツデータ企業の「グレースノート」は五輪前にメダル予想を発表する。こちらは米国の会社だから数字は冷静。そして、かなり現実に近い数字を出してくる。ミラノ大会の日本の予想は金メダル10個を含む26個。色はともかく、メダル数では18個を大きく上回るのは間違いない。
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14年ソチ大会で海外での冬季五輪最多の8個を獲得して以来、18年平昌の13個、22年北京の18個と日本のメダル数は急上昇している。伝統的にメダルの多いスピードスケートやスキージャンプだけでなく、スノーボードなど新しい競技で量産していることが大きい。種目数の増加が、そのままメダル数増加につながっているのだ。
今回もスキージャンプ女子ラージヒルや、フリースタイルスキーのデュアルモーグルなど日本にメダルのチャンスがある種目が増えた。フィギュアスケート、スノーボード、スキージャンプなどではメダルの量産もありそうだ。
現実的な話をすれば、冬季大会の強豪国で北京大会でも計32個と国別でノルウェーの37個に次ぐ2番目のメダル数だったロシアの不参加(中立選手として出場する選手はいるが)も、日本のメダル数を押し上げるはずだ。
とここまで書いてきたが、冬季五輪は予想が難しいというのが定説だ。「何が起こるか分からない」のが五輪だが、冬季は夏季の何倍も分からない。雪や氷の上では、スキーやスケートの数ミリの操作ミスで転倒やバランスを崩すことも多い。気温や天候にも左右される。不確実で繊細な競技が多い。
過去の冬季五輪では、ライバルの自滅で伏兵が金メダルを獲得したり、優勝候補筆頭がまさかのミスをしたり、「世界選手権覇者は勝てない」「W杯の成績は参考にならない」と言われる種目もある。ただ、だからこそ冬季五輪は楽しめる。
五輪だからメダル予想は楽しいし、意味がある。とはいえ、予想通りにならないからこそ五輪はおもしろい。メダルを獲得しても、逃しても、そこにはスポーツの魅力が詰め込まれたドラマがある。雪と氷という不安定な足場から円広志の夢想花(古い!)のように「飛んで」「回る」17日間。沼にはまって味わいつくそうと思う。
(荻島 弘一 / Hirokazu Ogishima)
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