男子イチ押しは「青山学院っぽくない」28歳 川内優輝が見た「苦しさ知る」男の覚悟【世界陸上マラソン】
吉田は「下積みの苦しさも知っている」 小山は「クレバーな走りの印象」
吉田は箱根では3年まで出番がなく、エリート街道を駆けてきたわけではない。本来は大学卒業で競技を引退するはずだったが、20年の別府大分毎日マラソンで3位と好走したことで、現役を続行。様々な経験が力になると川内は見ている。
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「4年で初めて箱根を走ったように下積みの苦しさも知っています。一度は辞めようと思ったところからやり直したのも覚悟が違うと思いますね」
今季はトラックの5000メートルで自己記録を更新し、6月の函館マラソンでもハーフで自己ベストをマーク。「調整も順調に映りますし、一番期待できるのかなと思っています」と川内は語った。
小山は23年のマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)を制し、昨夏のパリ五輪に出場した。MGCで小山に抜かれたことは、川内の記憶に深く刻まれている。
「小山選手はクレバーな走りをする印象ですね。MGCでも勝負所まで引っ張らずにいて、周りの選手を見て2段階スパートで勝ちました」
世界選手権のマラソンはMGCに似たコースで行われる。
「MGCで勝ったのはプラスになると思います。集団の中で隠れていて追いついていくという同じような展開であれば、成功体験が背中を押すんじゃないでしょうか」
吉田と近藤は参加標準記録を突破した上での代表選出だったが、小山は選考会では納得のタイムで走れず。日本陸連の基準で最優先となっていた、ポイント制による選考で1位となって切符をつかんだ。他に参加標準突破ランナーがいただけに、川内は小山の胸中に思いをはせる。
「今回の選考でいろいろ悔しい思いをしていると思うんですよ。本番で結果を残して見返したいんじゃないですかね。『見てろよ』みたいな気持ちが強いんじゃないかと思っています」
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