ドラゴン久保のアジアカップ・日本―インドネシア戦分析第1回

　サッカー・アジアカップカタール大会は24日、グループリーグ第3戦で世界ランク17位の日本が同146位のインドネシアに3-1で快勝し、グループ2位で決勝トーナメント進出を決めた。2022年のワールドカップ（W杯）カタール大会で独自の解説がひそかに話題となった元日本代表FW久保竜彦が今大会も東京・中目黒のTHE ANSWER編集部に来訪し、試合を分析した。全3回の第1回。31日の決勝トーナメント1回戦は韓国との対戦が浮上し、「むっちゃええやん」と実現に期待。現役時代に実際に日韓戦に出場して衝撃を受けたエピソードを振り返り、アジアNo.1ストライカーと評されるFWソン・フンミンに警戒心を強めた。（取材・構成＝THE ANSWER編集部・神原 英彰）

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　日韓戦になったら、むっちゃええやん。面白いじゃん、観る方がね。

（対戦は早い段階の）1、2回戦から決勝までいろいろあったけど、日本は本気になるやろうし。韓国なんか当たり前に本気で来るから、何が何でも。俺も現役時代にやったけど、韓国人は（日本には）ビリビリで来るよ。（自分は）ぶっ壊れてもしょうがねえなと（覚悟して）思ってた。

　日韓戦でよく覚えとるんはマリノスでチームメートやったユ・サンチョルやな。

　チームではよく飲んだりしよったのに（試合では）「お前、誰だ」みたいな感じで。（整列で）並んでも、挨拶もせず、目も合さず。そういうもんやね。日本人みたいな甘さはない。逆に（自分が）甘すぎたなって思った。

　戦いじゃない、試合じゃない。なんやろ、死にはせんけど、死ぬ感じ。自分が死ぬ感じよ。今までの俺、なんやったんって。

　俺も結構（激しく）やる方やったけど、負けた。やっぱ甘かった、すべてが。サッカーとか戦うとか喧嘩とか強さとかじゃなくて、全て。育ちもそうだし。知らんかったんかな、やっぱそういうのを。後になって気づいた。中田（英寿）がいつもそういうこと言うとった。

　中田はすごかった。中田とは同級生だったけど、（チーム内では）友達とか仲間とかじゃない。簡単に言ったら仕事。甘ったれたところがない。（自分は）とにかく甘ちゃんやったなっていうのを、韓国とやって思い知ったよね。

　テレビには映らんところではめちゃくちゃするし。今みたいに映らんから、噛みつくやつもおったしね。