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完敗バスケ日本、不発に終わった3P戦術成功へのヒント 渡邉拓馬「馬場雄大の縦のアタックで流れ」

第2戦フィンランド戦勝利の鍵とは

 リズムを作れなかったもう1つの要因にファウルトラブルがありました。ジョシュ・ホーキンソン選手が2ndクォーターの序盤までに3ファウルでベンチに下がらざるを得なくなり、日本のインサイドはかなり苦しくなった。チーム編成上、ホーキンソン選手の存在の大きさが浮き彫りになったゲームでした。

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 彼がダイブしていくことで相手のディフェンスは収縮し、外がフリーになる状況が生まれやすくなります。外を警戒されたら、そのままドライブを仕掛けていけばいい。外角一辺倒では相手もケアしてくるので難しいからこそ、中で起点を作れるホーキンソン選手にファウルが先行してしまったのは痛かった。

 後半だけを切り取れば、リードしたドイツがスローダウンしたとはいえ32対28で日本が上回りました。「前半から同じプレーができれば」と全員が思っているはずですし、間違いなく次につながる試合。若い河村勇輝選手や富永啓生選手も次は肩の力を抜いてプレーできるようになるはずです。

 第2戦のフィンランド戦も現状の世界ランキングを考えると簡単な試合にはならないでしょう。NBAでプレーするラウリ・マルカネン選手は非常に厄介な相手です。ですがドイツ戦の後半のような粘り強いディフェンスから中と外を使い分けるオフェンスができれば勝機は必ず見えてきます。初戦の反省を生かし、試合序盤に離されないことも大きなポイントです。

 中1日で次の試合がやってきます。パリ五輪を目指すためには得失点差も重要なファクターになってくる。だから負けたことに一喜一憂している暇はありません。大舞台にプレッシャーを感じている選手もいると思いますが、自国開催の期待をプラスのエネルギーに変えて思いきりプレーしてほしい。

 Bリーグが世界から注目されるリーグになってきているからこそ、ナショナルチームもインパクトを残すことが重要になる。それが日本バスケット界のさらなる発展につながっていきます。強豪国を倒す姿勢を見せることで何かが変わっていく期待とともに、第2戦以降の戦いにも注目です。

(藤井雅彦 / Masahiko Fujii)

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