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なでしこ、5-0大勝の裏で目を引いた20歳DF石川璃音 永里亜紗乃「代表3戦目と思えない落ち着き」

サッカーのFIFA女子ワールドカップ(W杯)オーストラリア・ニュージーランド大会は22日、ニュージーランド・ハミルトンで行われた1次リーグC組第1戦で日本代表・なでしこジャパンがザンビアを5-0で下し、白星発進した。元日本代表FWで2015年W杯カナダ大会準優勝メンバーの解説者・永里亜紗乃さんはこの試合をどう見たのか。大勝の裏で目立ったディフェンスを特筆し、さらに目を引いた選手として20歳DF石川璃音を挙げた。(構成=藤井 雅彦)

DF石川璃音【写真:ロイター】
DF石川璃音【写真:ロイター】

2015年W杯カナダ大会準優勝メンバーの元日本代表FW永里亜紗乃さんが解説

 サッカーのFIFA女子ワールドカップ(W杯)オーストラリア・ニュージーランド大会は22日、ニュージーランド・ハミルトンで行われた1次リーグC組第1戦で日本代表・なでしこジャパンがザンビアを5-0で下し、白星発進した。元日本代表FWで2015年W杯カナダ大会準優勝メンバーの解説者・永里亜紗乃さんはこの試合をどう見たのか。大勝の裏で目立ったディフェンスを特筆し、さらに目を引いた選手として20歳DF石川璃音を挙げた。(構成=藤井 雅彦)

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 なでしこジャパンがW杯初戦を良い形で勝利してくれました。

 23人中13人が初めてW杯メンバー選出というフレッシュな顔ぶれで臨んだ本大会初戦ですから、過度な緊張や興奮があっても不思議ではありません。平常心を保てなければ、もっている力を発揮することが難しくなります。

 その点に関して、選手たちは落ち着いて試合に入れていた印象でした。日本と反対の季節と気候にもしっかり適応し、身体が動いていた印象もあります。心身ともに良い状態で初戦を迎えるのは当たり前のようで簡単ではありません。チームとして準備期間を上手に過ごせた証だと思います。

 大量5得点に目を奪われがちですが、私がポイントとして挙げたいのはしっかりオーガナイズされていた守備です。具体的には、ザンビアの特徴であるカウンターを上手に封じていました。身体能力に優れる相手に対してスペースを与えてしまうと、どうしても危険な場面を作られてしまう。その対策として、ディフェンスラインを若干だけ引き気味に設定していたように見えました。同時に、ロングボールを蹴らせないように前線からしっかりプレッシャーに走る。この連動が守備の安定につながりました。5バック気味になるので、3バックの選手がピッチの横幅をしっかりケアし、連係面で選手が迷うようなシーンもほとんどありませんでした。

 ひと際目を引いたのは石川璃音選手です。172センチの高さと優れた身体能力を持っている選手で、代表キャップ3試合目とは思えないほど落ち着いてプレーしていました。ディフェンスラインの3人でスピードに優れる相手の1トップのマークを受け渡していましたが、そこでも20歳とは思えないほど冷静に対応していたと思います。

 2011年になでしこジャパンが世界一になった時、現在の代表チームでキャプテンを務めている熊谷紗希選手は20歳でした。石川選手もこれから経験を積んで、もっともっと成長していけば、いつか熊谷選手のように日本代表の中心になれるポテンシャルを秘めている選手でしょう。

 攻撃陣の一角を担った藤野あおば選手も、チーム最年少の19歳ながら思い切りの良いプレーで勢いをもたらしてくれました。若いからこその前向きなアクションを存分に発揮できていて、爽快感がありました。彼女のポジティブなプレーに良い意味でチーム全体が影響を受けていたようにも感じます。

 フィニッシュの場面で力が入り過ぎて堅くなってしまったのは次戦以降への反省材料。でも、初戦であれだけ自分自身を発揮できたことが大きな収穫ですし、この経験が次の試合でのリラックスにつながります。アシスト場面を見てもパスは冷静に出せていたので、次はシュート場面でも肩の力を抜けば大丈夫です。

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