NBAの制限付きFA(フリーエージェント)って何? FA権の仕組みを解説
NBAのFA(フリーエージェント)には大きく分けて2つの種類がある。「制限なしFA(UFA)」と「制限付きFA(RFA)」だ。ここでは、NBAのFAについて説明。制限なしFA、制限付きFAのほか、「オファーシート」や、制限付きFAとなった選手が持つ5つの選択肢について解説する。
NBAのFAとは?2種類を解説
NBAのFA(フリーエージェント)には大きく分けて2つの種類がある。「制限なしFA(UFA)」と「制限付きFA(RFA)」だ。2023年のオフシーズンには八村塁がレイカーズから制限付きFAとなり、3年契約で残留すると米メディアが報じた。
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ここでは、NBAのFAについて説明。制限なしFA、制限付きFAのほか、「オファーシート」や、制限付きFAとなった選手が持つ5つの選択肢について解説する。
制限なしFA(UFA)
制限なしFA(UFA)とは、どのチームとでも自由に契約できる選手。英語では「Unrestricted free agent」。契約を交わした時点で、制限なく新しいチームの一員となる。
制限付きFA(RFA)
制限付きFA(RFA)とは、どのチームとでも自由にオファーシートを取り交わすことができるが、元の所属チームがそのオファーと同条件を提示(マッチ)した場合、元の所属チームに残留することになる。英語では「Restricted free agent」。元の所属チームは「優先先買権」を持つ、と言われる。
オファーシートとは
オファーシートとは、他チームから制限付きFA選手に提示される契約のこと。他のチームと契約したい場合は、まずそのチームとオファーシートを取り交わす。オファーシートの契約条件は元の所属チームにも共有される。元の所属チームは、2日以内に同条件を提示(マッチ)すれば、該当選手を残留させることができる。2日以内にマッチしなければ、該当選手はオファーシートを取り交わした新しいチームの契約下に置かれる。
元の所属チームがマッチして選手を残留させる場合、契約の主要条件はマッチしたオファーシートのものが引き継がれる。
制限付きFA選手になる条件
下記の条件に当てはまる選手がチームからクオリファイング・オファーを提示された場合、制限付きFAになる。
・ドラフト1巡目指名の選手がルーキースケール契約の4年目を終えたとき
・NBA在籍1~3年目の選手※
・2Way(ツーウェイ)契約の選手で、前シーズンにNBAのアクティブ、インアクティブロースターに15日以上入っていた選手
(※ただし、ドラフト1巡目指名の選手で、ルーキースケール契約の2年目あるいは3年目のシーズンを終えたときに、チームが契約延長のオプションを行使しなかった場合は、制限なしFAとなる)
クオリファイング・オファーとは
クオリファイング・オファーとは、制限付きFAの「優先先買権」を得るために、チームが提示しなければならない保証付きの1年契約オファーのこと。NBAファイナルの最終戦翌日から現地6月29日までの間に提示する必要がある。チームがクオリファイング・オファーを期間内に提示しなければ、該当選手は制限なしFAになる。
クオリファイング・オファーは規定の金額が定められており、選手の先発出場試合数や出場時間など諸条件によって変動する。
制限付きFA選手が持つ基本的な5つの選択肢
制限付きFAの選手には、基本的な選択肢として下記の5つがある。
・元の所属チームのクオリファイング・オファーを受け入れ、1シーズンそのチームでプレーし、来夏にFAになる
・元の所属チームのマキシマム・クオリファイング・オファー(該当する場合)を受け入れ、長期契約の元でプレーする
・クオリファイング・オファー、マキシマム・クオリファイング・オファーとは独立した新しい契約を元の所属チームと交渉する
・現地3月1日までに別のチームとオファーシートを取り交わす。元の所属チームはマッチして残留させる権利を持つ
・別のチームとまだオファーシートを取り交わしていない場合は、サイン・アンド・トレードを交渉する
(参照:NBA公式サイト)
(THE ANSWER編集部)