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「復活というよりも進化」― 専門家が分析するフェデラー躍進の要因は?

積極性の裏に見て取れる「狙い」

「動きの面では年齢もあるので、さすがに若い頃に比べるとコートカバリングでは落ちている部分はありますが、プレースメント(狙い通りに配球すること)でカバーしています。そして、テニス自体は昔よりもスピーディになっている。プレースタイルは変わりません。ラリーに付き合うような場面は以前の方が多かった。そこでしっかりとラリーをしていましたが、今回はリスクを負ってでも早く展開しています。本来の持ち味を前面に出しながらスピーディに試合を組み立てているイメージがあります」

 綿貫はフェデラーの積極性の裏には狙いがあると分析する。

「フェデラー選手自身にも消耗を避ける狙いもあるのかもしれません。ショートポイント(サーブから早い段階でポイントを奪うこと)をできるだけ積み重ねることをイメージしているのでしょう。2014年あたりからジョコビッチやマレーとの試合で負ける原因は5セット目や終盤の集中力の低下と、スタミナ面の問題もあったと思います。

 しかし今回は5セットマッチを錦織選手と戦って、ワウリンカともフルセットでしたが、体力がしっかりと持っている。最後のセットでも戦えています。フィジカルが抜群に上がったとは思いませんが、戦術とプレースメントでカバーしている印象があります」

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