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「錦織だからこそナダルに勝てる」理由 現役選手が見る“蟻地獄攻略”3つのポイント

男子テニスのモンテカルロ・マスターズは22日、シングルス決勝を行い、世界ランク22位の錦織圭(日清食品)は同1位のラファエル・ナダル(スペイン)に3-6、2-6でストレート負け。それでも復調気配は明らかで、モンテカルロ・マスターズ優勝11回、全仏オープン優勝10回を誇る「赤土の帝王」が無敵を誇るクレーコートでも、「錦織だからこそ勝てる」という専門家の声も上がっている。

錦織圭【写真:Getty Images】
錦織圭【写真:Getty Images】

バルセロナ・オープンで初戦に勝てば、3回戦でナダルとの対戦が濃厚

 男子テニスのモンテカルロ・マスターズは22日、シングルス決勝を行い、世界ランク22位の錦織圭(日清食品)は同1位のラファエル・ナダル(スペイン)に3-6、2-6でストレート負け。それでも復調気配は明らかで、モンテカルロ・マスターズ優勝11回、全仏オープン優勝10回を誇る「赤土の帝王」が無敵を誇るクレーコートでも、「錦織だからこそ勝てる」という専門家の声も上がっている。

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 日本人初となる4大大会に次ぐ格付けの「マスターズ1000」制覇はあと一歩届かなかった。1時間33分の死闘の末、帝王ナダルにストレート負けを喫した錦織。早ければバルセロナ・オープン3回戦で再戦する可能性もある。

 モンテカルロの5試合で、いずれもストレート勝ちを収めたナダルに、復調の錦織がリベンジを果たす可能性はあるのか。

「クレーコートでのナダル選手はまるで難攻不落の城塞です。圧倒的なリターン力とスタミナで、どんなショットを打っても返ってくる。対戦相手にとっては蟻地獄です。今回は負けてしまった錦織選手ですが、彼だからこそクレーコートでも勝つ要素は十分にあると思います。錦織選手がナダル選手を攻略できるポイントは3つあります」

 こう語るのは、プロテニス選手の綿貫敬介だった。ナダル攻略を可能とするのは錦織のテニス界屈指のバックハンドという武器にあった。

「1つ目のポイントは錦織選手のバックハンドというストロングポイントです。左利きのナダル選手はフォアハンドで相手のバックハンドにボールを集めて、主導権を握るのが定番です。このスタイルにナダル選手のテニス界最高レベルのフォアハンドのスピン量が加わると鬼に金棒状態です。凄まじいスピンで、ストロークが高く跳ねる。すると、バックハンドが弱い選手、シングルハンドの選手はフォアをバックに集中されるだけで、崩されてしまうのです」

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綿貫 敬介

 明治安田生命所属 世界ATPランキング1525位(2017年9月時点)。

 埼玉県春日部市のグローバル・プロ・テニス・アカデミーの常任コーチを務めながら、世界ジュニアランキング2位の弟・陽介のツアーコーチも兼務。ジュニア時代には世界ランク5位のミロシュ・ラオニッチ(カナダ)ら実力者と対戦した経歴を持つ。

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