日本4強の裏で気になった久保建英と堂安律 松井大輔「決める為の選択肢は常に複数を」
「THE ANSWER」は東京五輪の大会期間中「オリンピックのミカタ」と題し、実施される競技の新たな知識・視点のほか、五輪を通して得られる多様な“見方”を随時発信する。今大会唯一の3連勝でグループリーグ突破を決めたサッカー日本代表は31日、準々決勝でニュージーランドと対戦。0-0で延長、PKまでもつれ込んだ激闘は、GK谷晃生がPKストップを見せ、4-2で日本がロンドン五輪以来となる2大会ぶりのベスト4進出を決めた。2004年のアテネ五輪で10番を背負った元日本代表MF松井大輔(サイゴンFC)はこの試合にどんな「ミカタ」を持ったのか。(構成=藤井 雅彦)
「THE ANSWER的 オリンピックのミカタ」#45
「THE ANSWER」は東京五輪の大会期間中「オリンピックのミカタ」と題し、実施される競技の新たな知識・視点のほか、五輪を通して得られる多様な“見方”を随時発信する。今大会唯一の3連勝でグループリーグ突破を決めたサッカー日本代表は31日、準々決勝でニュージーランドと対戦。0-0で延長、PKまでもつれ込んだ激闘は、GK谷晃生がPKストップを見せ、4-2で日本がロンドン五輪以来となる2大会ぶりのベスト4進出を決めた。2004年のアテネ五輪で10番を背負った元日本代表MF松井大輔(サイゴンFC)はこの試合にどんな「ミカタ」を持ったのか。(構成=藤井 雅彦)
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このニュージーランド戦だけを見た人は「日本は際どい試合をなんとか勝った」と思うでしょう。90分どころか延長戦を含めた120分で決着をつけられず、運の要素もあるPK戦で競り勝ったという見方も間違いではありません。
グループリーグと決勝トーナメントは全く別の戦いと考えるべき。3戦全勝の流れからすると物足りなさを感じてしまうかもしれませんが、トーナメントを勝ち上がるのに簡単な試合はない。反対に苦しみながらも勝ち切ったことが日本の地力の高さを証明していました。
苦しんだ最大の要因は、得点できそうな時間帯の決定機を決め切れなかったことでしょう。
序盤、遠藤航選手がゴール前で大きなチャンスを迎えましたが、シュートをミートできなかった。その後はボールを保持することはある程度できていましたが、5バック気味で守る相手を完全に崩すには至りませんでした。
グループリーグのメキシコ戦(2-1)とフランス戦(4-0)では早い時間帯に先制点を奪い、勢いに乗ったまま追加点を決めて勝利を手繰り寄せました。ただ、ニュージーランド戦では相手の粘り強い守備に手を焼き、時間経過とともに攻撃が停滞してしまった。ボールを保持できていても精神的なタフさを求められる戦いになるとどうしても難しくなります。
ニュージーランドは後半途中からシステムを4バックに変更して得点を奪う姿勢を強めました。そうすると今度は主導権も握られてしまった。何度か決定機を作られた場面もあり、冷や汗を流したのが正直なところだと思います。