空前絶後の記録も? バスケのセンターの役割を解説
バスケットボールのセンター(Center,C)とは、主にゴール下などのインサイドで得点を奪う役割を担う選手です。守備では「リムプロテクター」として自陣ゴールを守る重要な役割も担います。5番ポジションやピボットマンなどと呼ばれることもあります。
バスケのセンターとは 役割を解説
バスケットボールのセンター(Center)とは、主にインサイドで得点を奪う役割を担う選手です。守備では「リムプロテクター」として自陣ゴールを守ることも求められます。
チーム一の高身長選手が務めることが多く、ポストプレーも重要な役割のひとつです。英語を略した表記はCであり、5番ポジション、ピボットマンと呼ばれることもあります。
強靭なフィジカルを武器とする選手が多く、リバウンドを一定数捕れて、ゴール下を支配できるセンターがいることは、試合をコントロールする意味で非常に重要です。NBAの黎明期から主役級の選手が多く活躍してきたポジションで、歴代センターには数々のスター選手がいます。
ゴール下の番人のように、インサイドに張り付く傾向が強かったセンターですが、近年ではストレッチファイブと呼ばれるような、3ポイントシュートも得意とする選手が台頭してきています。これについては後程解説します。
NBAの代表的なセンター
NBAを代表するセンターとして、まずは1950年代から60年代のセルティックスの黄金時代を築いたビル・ラッセルを紹介します。
現役時代、セルティックスを伝説的な8連覇を含む11回の優勝に導いた英雄で、背番号6はチームの永久欠番になっています。守備力に特に長けたセンターとして名をはせ、リバウンドやブロックショットを得意としていました。現役最後の3年間はプレイングマネージャーとしてチームを指揮。米国4大スポーツ初の黒人ヘッドコーチでもありました。当時世の中に蔓延していた人種差別とも戦った公民権運動家としても知られている偉大な人物です。
続いて紹介するのは、主に60年代に活躍した唯一無二のセンター、ウィルト・チェンバレンです。
身長216センチ、体重125キロという規格外の体格と、類い稀な身体能力の持ち主でした。ウォリアーズやレイカーズなどで活躍したチェンバレンは、1試合で100点という空前絶後の偉業を達成した選手で、リバウンドも得意とし1試合20リバウンドをマークすることは日常茶飯事でした。あまりにも強力だったためにNBAがゴール下の制限区域を拡大したという逸話も残されているほどです。ラッセルとは幾度となく名勝負を繰り広げました。
最後に紹介するのは、70年代から80年代にレイカーズなどで活躍したカリーム・アブドゥル=ジャバーです。
史上最高のセンターの呼び声高いジャバーは、高身長ながらセンターとしては細身な選手でした。バックス時代はオスカー・ロバートソンと、レイカーズ時代はマジック・ジョンソンと強力なデュオを形成。代名詞は何と言っても「スカイフック」です。ゴールよりも高い位置から放たれるため、ディフェンダーは触れた時点で反則をとられる、ブロック不可能な“必殺技”でした。6度のMVP受賞、10度のオールNBAファーストチーム選出など、輝かしいキャリアをおくりました。
特殊例フォワードセンター、ストレッチファイブとは
ここまで紹介してきたバスケのセンターの他に、Cでありながら他のポジションでもプレーできる能力を持った特殊な選手たちがいます。フォワードセンターやストレッチファイブがそれに当たります。ここではそれぞれについて解説します。
フォワードセンターとは
フォワードセンターとは、パワーフォワードとセンターの役割を両方こなせる選手です。詳しくはこちらの記事で紹介しています。
ストレッチファイブとは
ストレッチファイブとは、センターでありながらアウトサイドからのシュートも得意とする選手です。「ストレッチ」とは相手守備を広げることを意味し、「ファイブ」はセンターを数字で示すときの番号5を意味します。ストレッチフォーと同じように、ディフェンスを広げることで、相手のインサイドを弱体化する効果があります。
NBAにおけるストレッチファイブの代表的な選手には、2020年にレイカーズを10年ぶりの優勝に導いたアンソニー・デイビス、グリズリーズやラプターズで活躍したマルク・ガソル、パスセンスに非常に優れジャズの司令塔も務めるニコラ・ヨキッチなどがいます。
全てのポジションの役割について簡単にチェックするなら、以下の記事がおすすめです。
(THE ANSWER編集部)