シンデレラガールから女王へ― 大橋悠依の覚悟「守りません。攻めます!」
五輪を超える規模で2年に1度行われる水泳の“世界一決定戦”、世界水泳(テレビ朝日系で独占中継)が12日に開幕した。なかでも、注目を集めるのは競泳だ。
「世界水泳カウントダウン連載」あす競泳開幕―女子200、400m個人メドレー大橋悠依
五輪を超える規模で2年に1度行われる水泳の“世界一決定戦”、世界水泳(テレビ朝日系で独占中継)が12日に開幕した。なかでも、注目を集めるのは競泳だ。金メダルを獲得すれば、1年後の東京五輪出場が内定する今大会。「THE ANSWER」は競泳開幕の30日前からカウントダウン連載を行い、出場25選手のインタビューに加え、特別企画を織り交ぜながら大会を盛り上げる。いよいよ開幕を翌日に控えた第30回は、女子個人メドレーの大橋悠依(イトマン東進)が登場。
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初日となる21日、前回大会銀メダルの200メートル個人メドレーにいきなり登場する大橋。初出場だった2年前はシンデレラガールとして一躍脚光を浴びたが、今回は堂々のエースとして大舞台に上がる。
「ここ1年ですごくパワーが付いてきた。練習でもすごくテンポを上げたりとか各種目そうですけど、特にバタフライ、ブレスト(平泳ぎ)ですごくテンポを上げた泳ぎが出来るようになったり。昔はすごく練習が弱かったけど、ここ最近はすごく続けて頑張れるようになったりしていました。
充実した練習をやりきる事が出来ていた。昔は練習をこなすための体力もギリギリで、さぼるところはさぼって……。うまく、効率よくみたいな事をやっていたんけど、それがどんどんできるようになっていって、練習の泳ぎと、また試合で使う少し力を抜いた泳ぎとでギャップがあったのかなと今は思っています」
だが、エースとしての注目度とは裏腹に大橋の表情は浮かない。苦笑いで現状を分析する。
これまでは怖いもの知らずだった。異例の遅咲き選手として脚光を浴び、昨年のパンパシ水泳では史上初の個人メドレー2冠に輝いた。
「ここ2、3年がすごく順調に来ていたっていうのもあって、だからこそ感じるモノもあったんですけど……」
日本選手権では200、400メートルともに3連覇を達成。しかし、自身の思うようなタイムではなく、涙を見せるシーンもあった。理想が高いからこそ、そこに到達できない不甲斐ない自身を責めてしまう。
それでも、切り替えて前を向けるのが大橋の強さでもある。「そういう意味では夏に向かって、また気持ちを切らす事なく頑張ろうと思えるし、悔しいと思ったのが久々だったので。そういう意味ではトライして良かったなとは思うし、また新しいチャレンジができるんじゃないかなと」。ポジティブに世界一決定戦を見据えている。