世界水泳福岡・競泳

　世界水泳福岡（テレビ朝日系で中継）は27日、競泳の男子200メートル個人メドレー決勝が行われ、29歳の瀬戸大也（CHARIS＆Co.）が1分56秒70の6位だった。今大会は23日の400メートル個人メドレーで銅メダル。同種目金メダルだった21歳の新怪物レオン・マルシャン（フランス）が1分54秒82で2冠を達成した。瀬戸は新世代の怪物との実力差について「果てしない」と脱帽した。

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　瀬戸は最初のバタフライを4番手で折り返したが、背泳ぎを終えて7番手に後退。平泳ぎで5番手に盛り返し、最後の自由形で6位フィニッシュだった。マルシャンとは1秒88差。大会を通した王者への距離感について「果てしないです」と脱帽した。

「もう400メートル個人メドレーが終わった時点で結構感じていたけど、絶対的にスピードが足りない。とにかく痛感した。でも、今ある力は全部振り絞っていった。自己ベストを早く超えたい」

　23日の400メートル個人メドレーは銅メダル。今大会を含め、出場6大会全てでメダルを獲得したが、4分2秒50の世界新記録で優勝したマルシャンには及ばず。約7秒も差をつけられ、怪物マイケル・フェルプスが持っていた最古の世界記録を塗り替える新怪物の快挙を見せつけられていた。

　2019年大会は個人メドレー2冠。同種目400メートルは2013、15年と合わせて3度世界一に輝いた。しかし、東京五輪はまさかの予選敗退。200メートルは4位、200メートルバタフライは決勝進出すらかなわなかった。同世代では第一線を退く者もいるが、「まだまだ自分にはやるべきことが残っている」とまだ手にしていない五輪金メダルを夢に現役を続けてきた。

　22年1月、東海大の加藤健志コーチに指導を依頼した。16年リオ五輪女子200メートル平泳ぎ金メダルの金藤理絵さんを育てた厳しさは有名。同大を拠点に一人暮らしを始め、水泳漬けの生活を送ってきた。この日のレースを終え、「マルシャンと闘うためには加藤コーチと話さないと。加藤コーチの言う何でもやって金メダルじゃなく、何かに賭けて一発狙いじゃないと勝てない」と博打の方針まで示した。