甲子園でV、巨人入団…女子野球を“職業”に WBCに続く世界最高峰に挑むパイオニアの矜持――野球・島野愛友利
ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の熱狂の余韻が残る中、次は世界各地の女子トップ選手たちがしのぎを削る最高峰の舞台が幕を開ける。米国で72年ぶりとなる女子野球のプロリーグ「WPBL」だ。開幕は今年8月。4チームで頂点を競う。昨年11月のドラフト会議では強豪国の日本からも10人の名前が呼ばれた。注目選手のひとりが、ロサンゼルスの球団から指名を受けた元巨人女子チームの22歳・島野愛友利だ。長打力と力強い直球を武器とする、センス抜群の“二刀流”選手として知られる。職業としての進路が限られる女子野球。パイオニアとしての矜持を胸に、新たな挑戦へ足を踏み出す。(取材・文=長嶺 真輝)

渡米前、沖縄で女子野球チームと交流
ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の熱狂の余韻が残る中、次は世界各地の女子トップ選手たちがしのぎを削る最高峰の舞台が幕を開ける。米国で72年ぶりとなる女子野球のプロリーグ「WPBL」だ。開幕は今年8月。4チームで頂点を競う。昨年11月のドラフト会議では強豪国の日本からも10人の名前が呼ばれた。注目選手のひとりが、ロサンゼルスの球団から指名を受けた元巨人女子チームの22歳・島野愛友利だ。長打力と力強い直球を武器とする、センス抜群の“二刀流”選手として知られる。職業としての進路が限られる女子野球。パイオニアとしての矜持を胸に、新たな挑戦へ足を踏み出す。(取材・文=長嶺 真輝)
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カンッ――。木製バットの軽快な打球音が、抜けるような青空に吸い込まれていった。
3月14日、島野の姿は沖縄にあった。気温は20度超え。4月の渡米を前に10日間ほど個人キャンプを行い、この日は沖縄の高校で唯一女子野球部がある南部商業高の練習に参加した。硬式の女子野球はカーボン製バットが主流だが、米国の新リーグ開幕前に現地の男子リーグに参戦して研鑽を積む予定のため、その準備で木製バットを振っていた。
練習への参加理由は自身の調整だけではない。学生から助言を求められるたび、「自分の中で『これだと突っ込んでいる』という感覚を理解することが大事」など、身振り手振りで丁寧に教えていた。
「自分の練習の合間に沖縄の選手たちと交流できたらいいと思っています」。期間中には中学年代の女子チームも訪問した。交流に前向きな背景には、自身の原体験がある。

2004年生まれ、大阪市出身。長兄・凌多は大阪桐蔭、次兄・圭太は履正社で甲子園の土を踏んだ有力選手で、自身も自然と野球を始めた。名門の大淀ボーイズに所属していた中学3年時に全日本中学野球選手権大会(ジャイアンツカップ)を制覇。女子選手で初の胴上げ投手となり、注目を集めた。
小さい頃から男子の中でプレーするのが当たり前だった。初めて自分以外の女子選手を見たのは、女子の選抜チームに招集された中学2年生のとき。「こんなにいるんだ」と驚いた。
自らが後進に刺激を与える存在となったいま、「少しではありますが、私は先に進んでいる立場にあります。交流することで、何かしら彼女たちにとってプラスになると思っています」と各所へ足を運ぶ。
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