「ムキムキな男性に混じる」抵抗も払拭 20歳女子クライミング選手、「女性限定」大会を開催した理由
関西地区最大級のボルダリング施設「ロックメイト滋賀大津」で、6月28日に女性限定のコンペティション「nAnA」が開催された。この大会をプロデュースしたのは20歳の現役クライマー、小倉紗奈。イベントでは参加者がクライミングを体験するだけでなく、小倉が契約するワコールのコンディショニングウェアブランド「CW-X」のサポートを得て、女性がスポーツをする上で起こる悩みについて学び、語り合うセミナーも実施された。同志社大学に通う現役の大学生は、どのような思いでこの女性限定イベントの開催へと辿り着いたのか。自ら企画し、実施した背景に迫った。(取材・文・写真=山田 智子)

スポーツクライミング・小倉紗奈が女性限定ボルダリング大会をプロデュース
関西地区最大級のボルダリング施設「ロックメイト滋賀大津」で、6月28日に女性限定のコンペティション「nAnA」が開催された。この大会をプロデュースしたのは20歳の現役クライマー、小倉紗奈。イベントでは参加者がクライミングを体験するだけでなく、小倉が契約するワコールのコンディショニングウェアブランド「CW-X」のサポートを得て、女性がスポーツをする上で起こる悩みについて学び、語り合うセミナーも実施された。同志社大学に通う現役の大学生は、どのような思いでこの女性限定イベントの開催へと辿り着いたのか。自ら企画し、実施した背景に迫った。(取材・文・写真=山田 智子)
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参加したのは、小学生から40歳以上と幅広い年代の約90人の女性。カラフルで、さまざまな形をした「ホールド」という突起を手がかり、足がかりにして、高さ5メートル近い壁に何度も何度も挑んでいく。
「がんばれ、がんばれ」
「ナイスチャレンジ!」
「あと30秒、最後までがんばって」
クライマーたちに、壁の上から励ましの声をかけ続ける女性がいた。このコンペティションをプロデュースした小倉紗奈。2023年、2024年のボルダーユース日本選手権ジュニア(U-20/2005、06年生まれ)で2連覇。2025年5月には、シニアの日本代表としてワールドカップに出場した日本トップクラスのクライマーだ。

小倉は現在20歳。ジュニアからシニアに上がったばかりで今がまさに伸び盛り。一般的に考えれば、自分の競技活動だけに集中したい時期だろう。にもかかわらず、彼女はなぜ大会の開催に尽力するのだろうか。
「私は小学3年生の時にクライミングに出会いました。小さい頃からずっと一緒にクライミングをしてきた仲間が、成長していくにつれて、いろいろな壁にぶつかって、どんどん競技を離れていきました。
クライミングは個人競技に見えて、実は1つの課題(登るコース)を登るためにみんなで集まって、動きについてアドバイスしあったり、応援しあったりというカルチャーがあるんですね。だから、“チームメイト”がいなくなったことが寂しくて……。仲間を増やすために、女性クライマーが直面するであろう障壁を減らせるような活動をしたいと、高校生の頃から考えていました」
練習拠点としているロックメイトのスタッフから「大会をやってみない?」と声をかけられ、2024年12月28日に第1回の「nAnA」を実施。今回が2回目の開催となった。
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