WBC決勝直前の大谷翔平の円陣スピーチにNFL選手が反応

　野球のワールド・ベースボール・クラシック（WBC）は21日（日本時間22日）、米マイアミのローンデポ・パークで決勝が行われ、日本が前回王者・米国を3-2で下し、2009年大会以来14年ぶり3度目の優勝を果たした。悲願の世界一奪還に日本中が熱狂したが、話題となったのが試合前の円陣での大谷翔平投手（エンゼルス）の声出しだ。「名言すぎる」など称賛の声が上がっていたが、異競技の名手も感銘を受けていた。

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　米国との運命の一戦に挑む試合前、侍ジャパンのロッカールームで大谷が声出しを任された。チームメートを前に「僕から一個だけ。憧れるのをやめましょう」と第一声。こう続けた。

「ファーストにゴールドシュミットがいたり、センターを見ればマイク・トラウトがいるし、外野にムーキー・ベッツがいたり、野球をやっていたら誰しも聞いたことがあるような選手たちがいると思う。憧れてしまっては超えられないので、僕らは今日超えるために、トップになるために来たので。今日一日だけは彼らへの憧れを捨てて、勝つことだけ考えていきましょう」

　熱い言葉を続け、最後は「さあ、行こう！」とチーム全体を鼓舞。侍ジャパン公式ツイッターが公開したこの動画は、その後、米ポッドキャストメディア「ジョムボーイ・メディア」の番組「トーキン・ベースボール」公式ツイッターが英訳して引用。海外ファンの間でも反響を呼んでいたが、トップアスリートも大谷の言葉に心を動かされた。

　ツイッターを更新したのは、米4大プロスポーツの1つであるNFLを代表するディフェンダーの1人で、2021年に新人最優秀守備選手賞を受賞したカウボーイズのラインバッカー、マイカ・パーソンズだ。

「トーキン・ベースボール」の投稿を引用しながら、「これはかっこよすぎる！　全ての選手がこの瞬間に心動かされていると感じる！　特に最大の舞台にたどり着いた時には！　日本とオオタニにとって最高だね！」と記し、決戦直前に大谷が発した言葉がチームの士気を高めたとの見解を示している。侍ジャパンの歴史的な勝利を導いた名言は、海を越え、他競技のトップ選手の心も掴んだようだ。