敗退豪州・最後の打者の“無慈悲な1枚”に米同情 「誰かが負けなければいけない」
野球のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は15日、東京Dで準々決勝が行われ、豪州がキューバに3-4で逆転負けし、4強進出を逃した。スタンドでは豪州少女ファンが大声援。最後の打者で空振り三振となった4番ダリル・ジョージ内野手とキューバナインが喜ぶ様子に無慈悲なコントラストが生まれた。米記者は「誰かが負けなければいけないのはとても残念だ」と画像を公開している。
「カーネクスト 2023 WORLD BASEBALL CLASSIC 東京プール」準々決勝
野球のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は15日、東京Dで準々決勝が行われ、豪州がキューバに3-4で逆転負けし、4強進出を逃した。スタンドでは豪州少女ファンが大声援。最後の打者で空振り三振となった4番ダリル・ジョージ内野手とキューバナインが喜ぶ様子に無慈悲なコントラストが生まれた。米記者は「誰かが負けなければいけないのはとても残念だ」と画像を公開している。
勝者と敗者の明暗がはっきりと分かれた。試合終了直後の1枚。マウンドに集まったキューバナインが歓喜の輪をつくる中、打席のジョージは片膝をついたまま動けない。ポツンと一人で頭を抱えた。約15秒後、ようやく重い腰を上げ、敗戦ベンチに歩を進めた。
両チームのコントラストが浮かび上がった瞬間。三塁側スタンドから撮影された画像をツイッターに公開したのは、MLB公式サイトのマイケル・クレア記者だった。文面では同情の想いを込めるようにこう描写している。
「大歓声を受けながら打席に立つ際には笑顔を見せていたダリル・ジョージが、三振の後にはグラウンドに膝をついた……キューバ代表が祝福のためにフィールドに殺到している時に。誰かが負けなければいけないというのはとても残念だ」
3-4の9回2死走者なしで迎えた最後の打席。東京Dの観衆は「レッツゴージョージ!」の大声援を送った。1次ラウンドの日本戦でも、ティム・ケネリー外野手の3歳の娘・フローレンスちゃんが「レッツゴージョージ!」と応援。可愛らしい様子が中継に映り、日本のファンの間で話題になっていた。
この日もフローレンスちゃんは同じフレーズで懸命に応援。最後は期待に応えられなかったが、ジョージも、豪州代表も勇敢に戦い抜いた。日本人ファンも多く駆け付けたスタンドが一体になって声援を送ったのがその証しだ。