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大谷翔平の“落ちないスライダー”という衝撃 セオリー覆す魔球は「浮き上がってくる」

テレビで観ていると「甘い球を見逃しているじゃん」と思うけど…

 大谷投手の場合、テレビで観ている人からすると、右打者の真ん中に入る球があって「甘い球を見逃しているじゃん」「なんで高めに抜けているの?」と思うかもしれませんが、横もおそらく40センチ前後曲がっています。左打者にしても、外角のボールだと思ったらググッと曲がってストライクゾーンに入ってくる。だから、手が出せない。それを意図的にバンバンと投げています。

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 今、自分も大谷投手のような「スイーパー」を練習中です。軽く投げたら何球かに1球はできることもあるのですが、腕を強く振るとうまくいきません。自分はオーバースローなので腕の振りは上から下。球速を出そうとすると、球を叩くように振るので、ジャイロ成分が生じやすくなる。大谷投手、ダルビッシュ投手の場合はほぼ上から振っているのに140キロ前後でサイドスピンをかけているから、その凄さをより実感しています。

 160キロを超える真っすぐが注目されることが多い大谷投手ですが、これだけの変化量のスライダーを140キロの球速で投げられるのは投手として本当に凄い能力です。

■内田聖人 / Kiyohito Uchida

 1994年生まれ。早実高(東京)2年夏に甲子園出場。早大1年春に大学日本一を経験し、在学中は最速150キロを記録した。社会人野球のJX-ENOEOSは2年で勇退。1年間の社業を経て、翌2019年に米国でトライアウトを受験し、独立リーグのニュージャージー・ジャッカルズと契約。チーム事情もあり、1か月で退団となったが、渡米中はダルビッシュ有投手とも交流。同年限りでピッチングストラテジストに転身。2020年に立ち上げたパフォーマンスアップオンラインサロン「NEOREBASE」は総勢400人超が加入、千賀滉大投手らプロ野球選手も多い。個別指導のほか、高校・大学と複数契約。今も最速155キロを投げる。

(THE ANSWER編集部・神原 英彰 / Hideaki Kanbara)

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