[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト

診察する腕に患者が「凄くないですか!?」 イクメン医師フィジーカー、食事が取れない手術直後は即プロテイン

身長別の日本一を争う日本ボディビル・フィットネス連盟(JBBF)主催のボディコンテスト「オールジャパン・フィットネス・チャンピオンシップス」が9月29日、岡山芸術創造劇場で行われた。メンズフィジーク176センチ以下級で4位入賞した37歳・白井重光は現役医師。循環器内科で心臓手術も手掛けてきたDr.トレーニーは2児の子どもを育てるイクメンの顔も併せ持ち、仕事と家庭を両立させてフィジーク日本一を目指す。

「オールジャパン・フィットネス・チャンピオンシップス」メンズフィジーク176センチ以下級で4位入賞した37歳・白井重光【写真:中戸川知世】
「オールジャパン・フィットネス・チャンピオンシップス」メンズフィジーク176センチ以下級で4位入賞した37歳・白井重光【写真:中戸川知世】

各コンテストで輝く選手たちを紹介「ボディコンテスト名鑑#62 白井重光」

 身長別の日本一を争う日本ボディビル・フィットネス連盟(JBBF)主催のボディコンテスト「オールジャパン・フィットネス・チャンピオンシップス」が9月29日、岡山芸術創造劇場で行われた。メンズフィジーク176センチ以下級で4位入賞した37歳・白井重光は現役医師。循環器内科で心臓手術も手掛けてきたDr.トレーニーは2児の子どもを育てるイクメンの顔も併せ持ち、仕事と家庭を両立させてフィジーク日本一を目指す。

 ◇ ◇ ◇

――4位入賞でした。2022年に続く自己最高です。

「自己ベストタイですが、正直悔しいです。あれから他の選手と仲良くなって、毎年一緒に切磋琢磨して、この1年間も作り上げてきたので。仕事もありながら、0歳と2歳の子どもがいて、6月に第2子が生まれたばかり。奥さんの協力もあって、トレーニングをしてきたので、正直悔しいです」

――今年、強化したポイントは。

「胸と肩です。もともとガリガリで、絞ると胸がペラペラになるのが弱点でした。トレーニング仲間と毎週毎週、時間を合わせてもらって早朝にトレーニングしてきた。勝ちをイメージしていたので、やっぱり悔しいです」

――現在37歳ですが、トレーニングを始めたのも30代になってから。

「もともとハンドボールをやっていて、スポーツは好き。夏に海外旅行に行くと、カッコ良い体がいいじゃないですか。シンプルなカッコ良さを求めて。最初はダイエットをしていたけど、あまり変わらず。時間もできたのでパーソナルジムに行き始めて、トレーナーさんに習ってやっていたら体が変化していくことが楽しくなりました」

――当初はどんな食事をしていたのでしょうか。

「最初はステーキをたくさん食べました。1ポンドステーキを食べて、ご飯を食べて……という感じ。でも食べ過ぎてもダメ。分食して、カロリーを考えながらやっていく。プロの指導が大きくて、食事の知識と運動の知識が一新されて体が変わっていきました」

――職業は循環器内科の医師だそうですね。

「去年まではカテーテル治療を専門にやっていました。手首や脚の付け根から細いワイヤーを心臓まで通して、詰まっている血管を広げる手術をやっていました。この体なので、腕を見た患者さんが『凄くないですか!?』と食いついてしまって、僕の心臓に対する説明が入っていかないので、勤務中は絶対に長袖を着ていました(笑)」

――とはいえ、心臓は10時間以上の大手術が多い。手術中は食事も取れないのでは?

「おっしゃる通りです。半日以上かかる手術も凄く多い。なので、手術が終わったら、さっと控え室に行って、ばっとプロテインを飲んで……という感じでした(笑)。でも、今年から訪問診療をしています。おじいちゃん、おばあちゃんに温かく優しくケアする仕事に変化しました。家庭や競技とのバランスを取りたかったので」

――それは大きな転機ですね。

「循環器内科は緊急手術が花形。突然、夜に呼ばれたり、予定が狂ったりが日常茶飯事。子育てに参加せずに筋トレをしていると、『筋トレと子育ての時間、バランスどうなっているの?』と奥さんも思うので。仕事もやるし、筋トレもやるし、全部やっていこうということで、今の仕事をしています」

――トレーニングはどれくらいしていますか?

「週5日ですね。週2日は休みをしっかりと作って、家族のこともやる。今は9時~18時で仕事がきっかり終わります。朝5~7時でトレーニングして、娘を保育園に送って、仕事に行って、夕方帰ってきて一緒にお風呂に入って寝る。仕事、家庭、筋トレのトライアングルを大切にしています」

――まさにイクメントレーニーですね。食事はどんな工夫をしていますか?

「今まで時間がなかったけど、今年は自炊しています。基本は1日5食。肉なら鶏むね、牛肉、鮭、鱈など、いろんなたんぱく源を摂る。野菜もトマト、ズッキーニ、ほうれん草、小松菜、にんにくの芽など、いろんな食材からバランス良く摂ることを意識しています。休日に一気に弁当を10個くらい作って、ついでに娘の弁当も作ります」

――今後の目標を教えてください。

「やっぱり日本代表ですね。この舞台(オールジャパン)で優勝して、カッコいいパパを見せたいです。医者としては今、こうやって運動をかじっているので、おじいちゃん、おばあちゃんに優しく接して『運動は楽しいんだよ』ということをお伝えしていきたいです」

(THE ANSWER編集部)

1 2
W-ANS ACADEMY
ポカリスエット ゼリー|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
DAZN
ABEMA Jleague
スマートコーチは、専門コーチとネットでつながり、動画の送りあいで上達を目指す新しい形のオンラインレッスンプラットフォーム
THE ANSWER的「国際女性ウィーク」
N-FADP
#青春のアザーカット
One Rugby関連記事へ
THE ANSWER 取材記者・WEBアシスタント募集