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「慎さんスクラム」で王者撃破へ 3季ぶり復帰、長谷川コーチが築く“ヤマハスタイル”

1月18、19日、第2節8試合が全国6会場で行われるジャパンラグビー トップリーグ2020。

ヤマハ発動機に復帰した長谷川慎・前日本代表スクラムコーチ【写真:出村謙知】
ヤマハ発動機に復帰した長谷川慎・前日本代表スクラムコーチ【写真:出村謙知】

18、19日にトップリーグ第2節、王者・神戸製鋼を迎えるヤマハ発動機の強みは

 1月18、19日、第2節8試合が全国6会場で行われるジャパンラグビー トップリーグ2020。

 連覇を狙う神戸製鋼を本拠地に迎えるヤマハ発動機(18日13時試合開始、ヤマハスタジアム=静岡・磐田)では、昨秋のW杯でスクラムコーチとして日本代表のベスト8入りに貢献した長谷川慎アシスタントコーチが3シーズンぶりにチームに復帰。開幕節でトヨタ自動車を粉砕した、バージョンアップ版「慎さんのスクラム」で王者討ちを狙う。

「(敵になってみて)『慎さんのスクラム』は、あれだけ嫌なものなんだなと感じた」
12日のトップリーグ開幕戦でヤマハ発動機に惜敗(29-31)した後、トヨタ自動車FL姫野和樹主将はそう言って複雑な表情を見せた。

 日本代表やサンウルブズで、それまでは「慎さんのスクラム」の担い手だった姫野にとって、トヨタ自動車FWの一員としてヤマハ発動機にスクラムでプレッシャーをかけられ続けた体験は、相当ショッキングなものだったようだ。

「かなり間合いをコントロールしてくる。窮屈になってしまい、いい姿勢でヒットができず、相手にいいヒットをされてしまう。慎さんのやりたいスクラムをやられた」(姫野)

 前半11分、敵陣深く攻め込んだヤマハ発動機はスクラムにこだわり続けて2度、3度とトヨタ自動車の反則を誘い、ペナルティトライで先制。試合終盤の勝負どころでも完全にスクラムで組み勝ち、やはり反則を繰り返したトヨタ自動車PR淺岡俊亮がシンビン退場となって数的優位な条件で戦えたことが接戦をものにする要因となった。

「自分たちには、試合中にパニックになった時でも立ち戻れる『ヤマハスタイル』がある」

 常に安定した試合運びを見せるヤマハ発動機の強さの源をLO大戸裕矢主将はそんなふうに説明する。

 ヤマハスタイル=強力なセットプレーを基盤に試合を支配していくこと。そんな質実剛健な戦い方は昨季までヤマハ発動機を指揮していた清宮克幸前監督(現日本協会副会長)時代に築き上げられたものだ。

 その清宮監督とともに2011年からヤマハ発動機で指導にあたったのが長谷川慎コーチだった。清宮監督、長谷川FWコーチ、そして現在、監督を務める堀川隆延ヘッドコーチ体制のヤマハ発動機は2015年には日本選手権を制覇して、初タイトルを獲得。トップリーグでも2014-15年シーズン以降、2位、3位、2位、3位、3位と常に4強以上の成績を収めてきた(長谷川コーチの在籍は2016-2017シーズンまで)。

「ヤマハスタイル」と称賛されるようになったセットピースを作り上げたことを高く評価された長谷川コーチは、周知のとおりジェイミージャパンにおいてスクラムコーチを務めた。

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