キム・ミンジェが語った韓国サッカー界の課題

　サッカーのカタール・ワールドカップ（W杯）で、日本は2大会連続の決勝トーナメント（T）進出を果たした。8強入りは逃したものの、グループリーグ（GL）でドイツ、スペインを破る大金星。世界を驚かせたが、韓国代表DFは「日本が羨ましい」と欧州でプレーする選手の多さに言及している。

【特集】初代金メダリストが次世代に繋ぐサポートの輪「夢を持ってくれたら」　/　スケートボード・堀米雄斗選手インタビュー（GROWINGへ）

　韓国紙「中央日報」は、イタリア1部セリエAのナポリでプレーする韓国代表DFキム・ミンジェが、W杯を終えて母国からイタリアに発つ前に語った内容を伝えている。

「W杯で感じたことが多かった」と語っているミンジェは「韓国だけでなくアジアチームが世界舞台で競争力があるということを感じた」と、日本、韓国、オーストラリアの3か国が決勝Tに進出し、GLではサウジアラビアがアルゼンチンを破るなどアジア勢の躍進が光った今大会を振り返っている。

　韓国代表はポルトガル出身のパウロ・ベント監督が今大会で退任。ミンジェは「（欧州に）選手をたくさん連れて行ってほしいが、それは容易ではない。実際、韓国では欧州進出が難しい」と話している。

　さらに「クラブと解決しなければならないことが多い。移籍金も高い」と韓国サッカー界の課題を挙げ、「今回、Kリーグの選手たちもW杯で活躍した。クラブの人間ではないので、むやみに言うことはできないが、あえて一言言うと、欧州チームから提案が来たら、快く送りだしてほしい」と、欧州移籍に寛容な体制を望んだと伝えられている。

　こうした背景もあり、ミンジェは「日本が羨ましい」「日本には欧州選手が多く、競争力がある。実際、比べ物にならない」と語ったようだ。同紙の記事では日本代表の19人が欧州でプレーしているのに対し、韓国は8人と半分以下であったことを伝えている。ミンジェは「長い時間をかけて、監督が望むサッカーをさせるべきだ。当然結果を出さなければならないが、その中での失敗も過程の一部だと思う」とも話したという。