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冬に食べる機会が増えるお餅 やっぱり、ご飯より太るんですか?(主婦)

質問者 主婦

 冬になると雑煮やぜんざいにして食べる機会が多いお餅。ご飯より太るって聞いたのですが、本当ですか?

回答者 橋本玲子氏(公認スポーツ栄養士)

 “餅は太る”とウワサされる理由の一つは、血糖値が上がりやすいというイメージからきているのではないでしょうか。日本人の血糖値上昇指数(GI値)からみると、餅は血糖値の上昇スピードが高い“高GI値”のグループに分類されます。一般的に空腹時にいきなりGI値の高い食品を食べると、血中の糖分が脂肪として体に蓄積されやすくなります。

 ただし、餅と白米のGI値はほぼ一緒。ご飯よりも太りやすい、とは言えません。もう一つ考えられるのは、餅のほうがつい量を食べてしまう、ということ。白米が飯茶碗1杯(120g)あたり201kcalに対して、切り餅は1切れ(50g)117kcal。1個では物足りなくて、つい2個、3個食べてしまうのであれば、確かにご飯よりも少しカロリーは多くなってしまいます。

 とはいえ、毎日、毎食、餅を2個、3個と食べ続けなければ、大丈夫。以上のことから、“餅だから太る”というのは単なるイメージといえます。

 ただ、高GI食品ではあるので、気になる方は食べ方を工夫しましょう。雑煮であれば、ご飯を食べるときと同様、野菜の具から食べて「野菜ファースト」を心掛けて。また、餅は柔らかいのでよく噛まずに飲み込みがちです。しっかり噛んでゆっくりと食べれば、満腹中枢を刺激し、食べすぎ防止にもなります。

 甘い汁粉やぜんざいは小豆の食物繊維を含むため、実は“低GI値”のグループに入ります。ただし、砂糖がたっぷり入っているので、1杯300~350kcalとカロリーは高め。入れる餅は1個だけと決める、少量でも満足感を得られるようゆっくり食べるなど、とにかく食べすぎに注意しましょう。

 とはいえ、小豆の入った汁粉やぜんざいは、洋菓子に比べると脂質が少ないうえ、温かく、エネルギーとタンパク質を同時に摂れます。食べる量や頻度さえ気を付ければ、体が冷えて、エネルギーを消耗しやすい冬には、子どもも大人にも、おすすめのおやつです。

※血糖値の出典は「日本Glycemic Index研究会」

橋本 玲子

株式会社 Food Connection 代表取締役

管理栄養士/公認スポーツ栄養士

ラグビーワールドカップ(W杯)2019で栄養コンサルティング業務を担当。2003年ラグビーW杯日本代表、サッカーJ1横浜F・マリノス(1999年~2017年)、ラグビーリーグワン・埼玉パナソニックワイルドナイツ(2005年~現在)ほか、車いす陸上選手らトップアスリートのコンディション管理を「食と栄養面」からサポート。また、ジュニア世代と保護者に向けての食育活動も行う。アメリカ栄養士会スポーツ循環器栄養グループ(SCAN)並びに、スポーツ栄養の国際的組織PINESのメンバー。アメリカ栄養士会インターナショナルメンバー日本代表(IAAND)として、海外の栄養士との交流も多い。近著に『スポ食~世界で戦うアスリートを目ざす子どもたちに~』(ベースボールマガジン社)

URL:http://food-connection.jp/

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