試合後、選手本人から「写真ちょうだい」 27点量産したVリーグ助っ人が“1点”に込めた表情の意味
バレーボールのV1リーグ男子レギュラーラウンドが18日、東京・代々木第二体育館などで行われ、今季6位の東京グレートベアーズ(GB)が同10位のVC長野トライデンツに3-1(23-25、25-20、25-23、35-33)で競り勝った。逆転での初のファイナルステージ(6位以内)進出への正念場。第1セット(S)には、27得点と大活躍した助っ人の気迫を感じる表情を切り取った。(写真・文=THE ANSWER編集部・中戸川 知世)
THE ANSWER編集部・新人カメラマンフォトコラム
バレーボールのV1リーグ男子レギュラーラウンドが18日、東京・代々木第二体育館などで行われ、今季6位の東京グレートベアーズ(GB)が同10位のVC長野トライデンツに3-1(23-25、25-20、25-23、35-33)で競り勝った。逆転での初のファイナルステージ(6位以内)進出への正念場。第1セット(S)には、27得点と大活躍した助っ人の気迫を感じる表情を切り取った。(写真・文=THE ANSWER編集部・中戸川 知世)
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口と目を大きく開き、吠える。沸き上がる2749人の声援を背に、サービスエースを奪ったアラウージョ・ラファエルの低く、力のこもった声が聞こえてきた。
逆転でのファイナルステージ進出へ、絶対に負けられない試合。第1S、14-12とリードした場面。207センチ助っ人の左手から放たれた鋭いジャンプサーブは飛び込んだ相手の腕を弾いた。打った流れのまま、ファインダーで追っていると、こちらに体を向けて雄叫びを上げた。コートサイドの最前列で撮っていた私は、その勇ましい姿に圧倒されながらシャッターを切った。
チームトップの27得点のうち、サーブで点を奪ったのはこれだけだったが、この1本に込めた想いがあった。
「サーブが試合のキーポイントと思っていた中で、マサが昨日、今日とサーブで支えてくれた。だから、自分もサーブで活躍したい」と柳田将洋に感化されて気合が入った様子。前日は決まらなかったジャンプサーブも「今日はいける気がしたのでフローターサーブと混ぜながらやった結果、上手くいったのかな」と調子も上向きだった。
試合後、通訳からこのプレーについての質問を聞くと、よほど伝えたかったのか「ナイス」と言って話し始めたラファエル。会見が終了し立ち上がると、私は英語で言葉をかけられた。隣にいた柳田と通訳が「写真あったら頂戴だって」と教えてくれ、その場で「AirDrop」を使って通訳にこの写真を渡した。
もう見てくれたかは分からないが、もし気に入ってくれていたらカメラマンとしてこの上ない嬉しさだ。
(THE ANSWER編集部・中戸川 知世 / Chise Nakatogawa)