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「私が女性であることは全世界が知っている」 性別騒動に揺れた金メダリストが胸中「私の恐怖がどれほどか…」

パリ五輪ボクシング女子66キロ級では、イマネ・ケリフ(アルジェリア)が金メダルを獲得。過去に性別適格性検査に不合格となったことが世界的な議論となる中での頂点だった。国際オリンピック委員会(IOC)はこれまでにも女性として問題なく大会に出場してきた経歴を強調しており、ケリフも大会を終えて地元テレビ局のインタビューに応じたようだ。

ボクシング女子66キロ級で金メダルを獲得したイマネ・ケリフ【写真:ロイター】
ボクシング女子66キロ級で金メダルを獲得したイマネ・ケリフ【写真:ロイター】

パリ五輪初戦を機に世界的論争に

 パリ五輪ボクシング女子66キロ級では、イマネ・ケリフ(アルジェリア)が金メダルを獲得。過去に性別適格性検査に不合格となったことが世界的な議論となる中での頂点だった。国際オリンピック委員会(IOC)はこれまでにも女性として問題なく大会に出場してきた経歴を強調しており、ケリフも大会を終えて地元テレビ局のインタビューに応じたようだ。

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 インドのスポーツメディア「Sportskeeda」は、ケリフがアルジェリアのテレビ局「エル・ビラドTV」に対して語った内容を紹介。「世界中の大物政治家や世界中の大物アスリート、歌手やスターたちまでが大騒ぎだった。イーロン・マスク、ドナルド・トランプ…このことは私に影響を及ぼした」と、ケリフは自身への批判的なコメントを残したテスラ社CEOや米元大統領を名指しした。

 続けて「ウソはつかない。とても影響したし、とても傷ついた。私が感じた恐怖がどれほどのものかは説明できない」と渦中の心境を語った。それでも「恐怖を感じていたけれど、神のおかげで乗り越えることができた。この局面を乗り越える手助けをしてくれた専門家には感謝したい。アルジェリアとアラブ世界の全ての人々が、イマネ・ケリフの女性らしさ、勇気、意思を知っていてくれたことに感謝したい」と、前向きなコメントを残している。

 更に「正直に言うと、スポーツに政治が介入することは好きじゃない。でも彼らは政治からスポーツ界に介入してきた。スポーツと政治は2つの切り離されたもの。私を虐げる政治家たちには私をトランスジェンダーだという権利はない」と、強く主張したケリフ。「これは私の家族、私の家族の名誉、アルジェリアの名誉、アルジェリアの女性にとって大きな恥辱。私がムスリムの女の子であることは全世界が知っている」と語ったと記事は伝えている。

 ケリフと同57キロ級金のリン・ユーチン(台湾)を巡っては、国際ボクシング協会(IBA)が主催する昨年の世界選手権の検査で、XY染色体を持つと証明され、出場権が剥奪。しかし国際オリンピック委員会(IOC)は2人が東京五輪や世界選手権に女性として問題なく出場した経歴を強調。「彼女たちは突然適正な手続きなく失格させられた」と出場権剥奪の不当性を指摘し、過去の大会と同様に2人をパリ五輪に出場させた。

 この一連の事態は、ケリフの初戦を機に世界的論争に。論争の中ではマスク氏やトランプ氏に加え、小説「ハリー・ポッター」シリーズ作者のJ・K・ローリング氏といった著名人も、X上で批判的なコメントを投稿した。これにケリフ側は、オンラインでサイバーハラスメントを受けたとして訴訟を開始したことが先日伝えられていた。

(THE ANSWER編集部)


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