性別騒動に揺れる女子ボクシング、もう1人の台湾選手は5-0判定勝ち 相手は涙、前日IOCが異例の声明
パリ五輪は2日、女子ボクシング57キロ級1回戦が行われ、リン・ユーチン(台湾)がシトラ・トゥルディベコワ(ウズベキスタン)に5-0の判定勝ちを収めた。前日には、ユーチンと同じく過去に性別適格性検査に不合格となったイマネ・ケリフ(アルジェリア)が勝利。2人は東京五輪などにも出場していたが、海外でも波紋が広がり、国際オリンピック委員会(IOC)が異例の声明を出すほどの騒動となっている。
パリ五輪・女子ボクシング
パリ五輪は2日、女子ボクシング57キロ級1回戦が行われ、リン・ユーチン(台湾)がシトラ・トゥルディベコワ(ウズベキスタン)に5-0の判定勝ちを収めた。前日には、ユーチンと同じく過去に性別適格性検査に不合格となったイマネ・ケリフ(アルジェリア)が勝利。2人は東京五輪などにも出場していたが、海外でも波紋が広がり、国際オリンピック委員会(IOC)が異例の声明を出すほどの騒動となっている。
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ユーチンは序盤から接近戦の打ち合いを演じ、2回までポイントで優勢に立つ。3回は前に出る相手と距離を取りながら戦い、全会一致の判定勝ちを収めた。トゥルディベコワは涙でリングを去り、ユーチンはガッツポーズを見せた。
1日に行われた女子66キロ級では、ケリフと対戦したアンジェラ・カリニ(イタリア)が開始46秒で棄権。怒りの様子も見せ、試合後はキャンバスに膝をついて号泣していた。
ユーチンとケリフは国際ボクシング協会(IBA)主催の昨年の世界選手権でDNA検査を実施した際、XY染色体を持っていることが証明されたとして出場権を剥奪されていた経緯もあり、波紋は大きく広がっていた。
国際オリンピック委員会(IOC)は1日、公式サイトで「パリ2024ボクシング部門とIOCの共同声明」を発表。2人が東京五輪、世界選手権、IBAが認可する大会など国際大会に女性として問題なく出場していたことや、「彼女たちは突然適正な手続きなく失格させられた」と昨年の世界選手権での出場権剥奪について伝えた。
さらに出場資格のルールなどについては、大会期間中に変更するべきではないとも主張。「IOCは2人の選手が現在受けている中傷に悲しんでいる」と、2人が批判を浴びていることに心を痛めているとした。
(THE ANSWER編集部)