金メダル23個の裏でうつ病と戦った怪物 「弱さを見せることは良いこと」メンタルヘルスの世界へ【五輪あの人は今】
五輪史上、最も多くの金メダルをつかんだ選手は誰か。競泳男子のマイケル・フェルプス(米国)は2000年のシドニーから2016年のリオデジャネイロまで5大会に出場し、23個の金メダルを獲得している。メダル総数は28個でともにぶっちぎりの史上1位だ。ただ引退後明らかにしたのが、メンタル面で抱えていた苦しみ。今年5月にも米国NBCのインタビューに「2004年が最初の、2008年が2度目のポスト五輪のうつ病だった」と告白している。
合計28個の五輪メダルを獲得したマイケル・フェルプス
五輪史上、最も多くの金メダルをつかんだ選手は誰か。競泳男子のマイケル・フェルプス(米国)は2000年のシドニーから2016年のリオデジャネイロまで5大会に出場し、23個の金メダルを獲得している。メダル総数は28個でともにぶっちぎりの史上1位だ。ただ引退後明らかにしたのが、メンタル面で抱えていた苦しみ。今年5月にも米国NBCのインタビューに「2004年が最初の、2008年が2度目のポスト五輪のうつ病だった」と告白している。
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フェルプスは15歳でシドニー大会に出場し、200メートルバタフライで5位入賞。2004年のアテネ五輪では実に6冠に輝いた。2008年の北京大会では200メートル自由形、100、200メートルのバタフライなど、出場した8種目のすべてで金メダルを獲得。さらに100メートルバタフライをのぞく7種目で世界新記録と他を圧倒し“水の怪物”と呼ばれた。
その後2012年のロンドン大会、2016年のリオデジャネイロ大会にも出場し、200メートル個人メドレー、4×200メートルフリーリレー、4×100メートルメドレーリレーの3種目では五輪4連覇を達成している。一方で北京、ロンドン大会の後には一時引退を発表するなど、大会を終えるたびにメンタルの揺らぎに苦しんだ。
引退後は、若者の薬物、アルコール依存やうつ病からの脱出をサポートする企業の役員に就任するなど、メンタルヘルスの世界に注力している。今年5月には米テレビ局NBCの番組に出演し、「私はそれを弱さの印だと考えていた」「弱さを見せることは良いことだと学ぶ必要があったんだ」とうつ病との戦いを告白している。
(THE ANSWER編集部)