おりひめJ、後半失速に危機感 女王に物怖じ、涙を溜めた主将「プレー以前の問題」
勝利への執念見せられず「悪い戦い方がチームに連鎖している」
佐々木はチーム最多7得点で奮闘した。相手ディフェンスと距離を保ち、高さのある敵の上からロングシュートでゴール。狙いすました高精度のシュートでチームを支えた。「前半は全員でやると話していた。自分の持ち味はロングシュート。ただ、そのシュート一辺倒だと戦えないので、基本はワイドに行ってカットインする。7メートルスローを落ち着いて決められたのが得点につながった」と女王相手に手応えがあった。
しかし、悔しいのは主将と同じ。「後半に足が止まってしまって相手に対応できなかった。ミスでシュートまで行けなかったり、シュートまで行ってもGKに止められたりした。体が大きいし、戦術理解度も高い。個の力+戦術のレベルも高かった」とロシアの強さを痛感。前回17年大会でも対戦し、28-29の1点差だった。
「前回はオフェンスでダメでも、ディフェンスで切り替えられた。前回、後半も一時は5点差まで行って最後は1点差。今回は点差が開いた時に『ここから、ここから』というのができなかった」
粘り、勝利への執念を見せられなかった。永田は「これから上に行くのにこういう試合が続く。悪い戦い方がチームに連鎖している。どうやって雰囲気をつくるか。プレー以前の問題」と精神面でも強敵に屈し、物怖じしたことに危機感を抱いた。
「前半互角といっても30分しか戦っていない。それを60分しないとメダルを獲れない。もう少し全員が今日の試合で反省して繋げないと」。1次リーグ突破が決まった中で迎える6日午後3時開始の中国戦。2次リーグで逆襲するために全力を尽くす。
(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)