「一緒に優勝トロフィーを掲げるぞ」 南アフリカ主将を発奮させた大統領からの直電
ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会は27日、横浜国際総合競技場で準決勝の第2試合を行い、世界ランク3位のウェールズと同4位の南アフリカが激突。南アフリカが19-16で接戦を制し、2007年以来3度目の決勝進出を果たした。難敵との対決を迎える前日、南アフリカ主将コリシを驚かせたのは、シリル・ラマポーザ大統領から直接かかってきたテレビ電話だった。
準決勝の前日にまさかの電話「驚いた。こんな特別なことはない」
ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会は27日、横浜国際総合競技場で準決勝の第2試合を行い、世界ランク3位のウェールズと同4位の南アフリカが激突。南アフリカが19-16で接戦を制し、2007年以来3度目の決勝進出を果たした。難敵との対決を迎える前日、南アフリカ主将コリシを驚かせたのは、シリル・ラマポーザ大統領から直接かかってきたテレビ電話だった。
直近の対戦は4連敗中のウェールズと対戦する準決勝の前日。日本時間26日の朝、コリシの携帯電話が鳴った。電話を受けると、なんと電話の主はラマポーザ大統領だった。「驚いたよ。大統領から直接電話がかかってくるなんて、こんな特別なことはない」。一瞬たりとも気が抜けない接戦を制した後、記者会見場に姿を見せたコリシは、まだ信じられない様子で振り返った。
南アフリカの地元メディア「ザ・サウス・アフリカン」によると、ラマポーザ大統領はテレビ電話でコリシと会話。「君を心から誇りに思う。もちろんチーム全員だ。ここまで本当によくやってくれた。準決勝での健闘を祈る。君たちには5700万の南アフリカ国民がついているぞ」と激励したという。さらには「私は決勝を見に行く。君と一緒に優勝トロフィーを掲げるぞ。決勝のチケットを確保しておいてくれよ」と、“特別オファー”も受けた。
コリシは会見で「大統領がわざわざ時間を割いて健闘を祈ってくれた。試合の流れは行ったり来たりしたが、プレッシャーに上手く対応できたと思う」と笑顔。最後の最後まで勝負の行方は分からなかったが、大統領の願いを叶えることができた。
前回優勝した2007年大会は「テレビで見ていた。スポーツを通じて国が一丸となる姿を見て感動したのを覚えている」という。それから12年。11月2日。今度は自身のパフォーマンスで南アフリカを大きな感動で包みたい。
(THE ANSWER編集部・佐藤 直子 / Naoko Sato)