3000人の声援はウッズに味方するか 第3R首位最強説も“大観衆神話”が崩れる可能性
米男子プロゴルフ(PGA)ツアーで日本初開催のZOZOチャンピオンシップは27日、千葉・アコーディア習志野CC(7041ヤード、パー70)で第3ラウンド(R)と最終Rの一部が行われ、46人が最終Rを終えられず、日没順延となった。首位タイで出た米ツアー歴代2位81勝のタイガー・ウッズ(米国)は、第3Rを66、最終Rを11番まで終えて通算18アンダー。暫定2位の松山英樹(LEXUS)に3打差の同首位とし、優勝に王手をかけた。首位で最終Rを迎えれば絶対的な強さを見せるが、“神話”が崩れるかもしれない。
最終Rに重圧与える大ギャラリーはなし、しかも相手はホームの松山
米男子プロゴルフ(PGA)ツアーで日本初開催のZOZOチャンピオンシップは27日、千葉・アコーディア習志野CC(7041ヤード、パー70)で第3ラウンド(R)と最終Rの一部が行われ、46人が最終Rを終えられず、日没順延となった。首位タイで出た米ツアー歴代2位81勝のタイガー・ウッズ(米国)は、第3Rを66、最終Rを11番まで終えて通算18アンダー。暫定2位の松山英樹(LEXUS)に3打差の同首位とし、優勝に王手をかけた。首位で最終Rを迎えれば絶対的な強さを見せるが、“神話”が崩れるかもしれない。
今年4月のマスターズは、メジャー15勝のうち自身初の逆転優勝だった。第3Rを終えて単独首位だった45試合のうち、驚異の43勝を挙げている。最終日にトップを譲らないのは米ツアーで周知の事実だ。最終日に逆転を許したのは、2009年8月の全米プロまでさかのぼる。数年間の低迷期を挟んだものの、過去10年、首位で最終Rを迎えれば8戦全勝だ。
そのウッズが、日本初開催の米ツアーで初日から首位を守り、第3Rを終えて2位の松山に3打差の単独首位だった。松山は27日の最終Rを12番まで終え「上の人(ウッズ)があれですよね……。3日目(第3R)が終わって単独トップなら、かなりの確率で勝つんですよね」と苦笑いしていた。それでも「どうにか勝ちたいと思う」と闘志は失わない。
常に数千人の大ギャラリーを引き連れるスーパースター。優勝争いで同組となった選手は、無数の視線に重圧を感じずにはいられない。ウッズが打てば、大観衆は次の観戦エリアに先回りする。同組の選手は人の波を感じながら集中力を保たなければならないが、ウッズが悪いわけではない。13年ぶりに日本開催ツアーに出場した今大会でも、初日は1万8536人、この日は2万2678人が集まり、同じ現象が起きていた。米国では、ウッズが最終日に強い理由の一つともされている。
ただし、今回の最終Rは特殊なケースかもしれない。25日の雨天順延の影響で第3Rと最終Rは組み替えを行わず、優勝争いを繰り広げる松山との同組対決はならなかった。しかも、日本は松山のホーム。声援はウッズばかりを味方するわけでもないだろう。25日の雨天順延の影響で、28日は一部チケットを持つ3000人のみしか入場できない。ウッズの“大観衆神話”が崩れることも……。
圧倒的な存在感を放つウッズは、この日は29ホールを回った。ここまでバーディーを量産し、盤石の強さを誇っている。「とにかく集中しなくてはいけない。勝つために必要なことをしっかりとやるだけ」。残り7ホール。3000人分の声援は、誰に味方するのだろうか。
(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)