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「2年半、この日のために準備してきた」 打倒NZに全霊を注いだエディーHCの執念

練習を繰り返し、選手の体に染み込ませた試合展開「プラン通りだった」

 今大会も絶好調のオールブラックスへの対応策は「できるだけ勢いを殺そうと思った」と振り返る。屈指の重量FWを誇る対戦相手に、敢えて「フィジカル面で仕掛けようと思った」。日本代表HC時代の右腕として絶大な信頼を置いたスティーブ・ボーズウィックFWコーチに、ラインアウトやスクラムなどセットピースの徹底強化を指示。「ブレークダウンを上手く扱おうとした」という言葉通り、この日はライアンアウト成功率90%、スクラム成功率100%とほぼ隙を見せず。「何をすれば相手のエネルギーを防ぐことができ、何をすれば自分たちの強みを生かせるのか。それには規律が必要。選手は規律を守ることができた」と満足そうに語った。

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 ここまで王者として君臨してきた相手に対し「素晴らしいHC、素晴らしいキャプテンがいる」「FWは本当にいい仕事をしていた」「ラックで勢いをつけてこられた」など称賛の言葉を並べたが、本音は顔を上気させながら「プラン通りの試合展開だった」「(2年半の猛練習で)習慣として染みついたことを発揮できた素晴らしい試合だった」と語った言葉だろう。長年、好敵手として凌ぎを削ってきた敵将スティーブ・ハンセンHCの去就について、「もうニュージーランドの代表監督からは退くが、日本のトヨタ自動車に行くらしい。トヨタの車は速くなるだろう」と口を滑らせてしまったことからも、ジョーンズHCの上機嫌ぶりは窺い知れる。

 W杯では“4度目の正直”でニュージーランドに初白星を飾っただけでも、ラグビー発祥の地・イングランド国民の溜飲を下げたが、2003年以来2度目の優勝まであと1勝。「まだ歴史は築いていない。来週(=決勝)はもっといい試合ができるし、しないといけない」。頂点を極めた時、今度はジョーンズHCこそが「GOD」と崇め奉られるのかもしれない。

(THE ANSWER編集部・佐藤 直子 / Naoko Sato)


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