【W杯名珍場面】“笑わない男”稲垣啓太が男泣き 最後の円陣で涙した理由「僕も家族同様に…」
ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会で開催国の日本は8強敗退したが、史上初の決勝トーナメント進出で国民的な盛り上がりを見せ、熱狂を呼んだ。ここでは今大会の日本にまつわる名珍場面を回顧。涙と笑顔に溢れた様々なシーンを振り返る。
快進撃の日本、今大会の様々なシーンをプレーバック
ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会で開催国の日本は8強敗退したが、史上初の決勝トーナメント進出で国民的な盛り上がりを見せ、熱狂を呼んだ。ここでは今大会の日本にまつわる名珍場面を回顧。涙と笑顔に溢れた様々なシーンを振り返る。今回は南アフリカ戦後にあった“笑わない男”稲垣啓太の男泣きだ。敗戦後に“最後の円陣”で涙を流した理由に「チームとの別れ」があったと明かした。
“笑わない男”に熱い思いが込み上げた。3-26。途中交代し、稲垣がベンチで迎えた終戦の瞬間。ピッチに出て、仲間と健闘を称え合うと、男泣きした。最後に円陣を組み、リーチ主将が声をかける最中も目を潤ませたまま。スコットランド戦で代表初トライを決めた時も「笑ったことないんで」と言ったポーカーフェイスに、感情が溢れ出た。
試合後、屈強な南アフリカのFW陣とぶつかり合った稲垣は「これからセミファイナルに向けて頑張ってほしいです」とエールを送った上で「前半最初のファーストスクラムはちょっとコールが聞こえなくて、それでペナルティ取られましたけど、それからほぼ問題なかったですね。ペナルティを取ったシーンもありましたし」と手応えも感じた。
涙で加わった最後の円陣。その時に感じるものがあった。「リーチさんが話したけど、このチームを誇りに思う、と。本当に今まで、この1年間だけでも250日以上一緒に生活してきて本当に家族のように思ってきた。そのチームが次に試合ができなくなるのは寂しいけど、自分たちの今までやってきたことを誇りに思おうと話してくれた」と明かした。
稲垣は「その話を聞いて、僕も家族同様に思っていました。次、このメンバーでもう試合をすることはないんだなっていう寂しさは感じましたね」と涙の裏にあった思いを語った。1次リーグ4連勝で史上初の8強進出。日本の最前線で体を張り続けた背番号1なくして、日本の快進撃はなかった。その雄姿と涙を日本のファンが忘れることはない。
(THE ANSWER編集部)