日本、史上初8強! スコットランドとの歴史的死闘制して4連勝、超満員の横浜が熱狂
ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会は13日、横浜国際総合競技場でのA組最終戦で日本とスコットランドが決勝トーナメント進出をかけて激突。超大型の台風19号の影響で中止が懸念された一戦は、日本が28-21で勝利し、史上初の8強入り。4連勝で堂々の首位通過を決め、20日の準々決勝では南アフリカと対戦する。
運命のプール最終戦、日本がスコットランド破る
ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会は13日、横浜国際総合競技場でのA組最終戦で日本とスコットランドが決勝トーナメント進出をかけて激突。超大型の台風19号の影響で中止が懸念された一戦は、日本が28-21で勝利し、史上初の8強入り。4連勝で堂々の首位通過を決め、20日の準々決勝では南アフリカと対戦する。
運命のプール最終戦は台風の影響で開催が危ぶまれた。関係者の尽力による、急ピッチの整備で中止は免れたが、猛威を振るった台風で甚大な被害を受けた地域もあり、試合前には両国選手らによる黙祷が捧げられた。
日本は引き分け以上で悲願の8強入りが決定。一方でスコットランドにとっては勝たなければ先がない。どちらかが残り、どちらかが敗退を喫するゲームで先手を取ったのは後がないスコットランドだった。
スコットランドは前回のロシア戦から中3日の日程だが、15人中12人を入れ替えたチームは立ち上がりから出足が鋭い。SOラッセルのキックパスによる大きな展開でチャンスを作り、最後はラッセル自身が右中間にトライ。コンバージョンも決まり7点を先行する。超満員の日本のファンで埋まった観衆が静まり返った。
15分にはSO田村優がPGを狙うがこれは決められない。それでもその直後だ。WTB福岡堅樹からのオフロードパスを受けたWTB松島幸太朗が中央に今大会5つ目となるトライ。田村がしっかりとコンバージョンを決めて、7-7と追いついた。
21分にはPR具智元が右脇腹付近を痛め、ヴァルアサエリ愛に交代するアクシデントも。それでも25分に松島が相手のタックルをものともしない突破から、細かくオフロードパスをつなぎ最後はFBウィリアム・トゥポウからのパスを受けたPR稲垣啓太が代表初トライ。田村もゴールを決めて14-7と逆にリードを奪う。
38分には田村がPGを外したが、その直後に福岡が左サイドを駆け上がり、3試合連続のトライ。先発に抜擢されて結果を残した。
前半を21-7で折り返した日本。後半も2分に福岡がビッグプレー。自陣から一気にターンオーバー。相手ディフェンスの間を割り、ぐんぐん加速するとそのまま中央にトライ。この日4つ目のトライでボーナスポイントの獲得に成功。28-7とリードを広げる。
しかし、これで黙っていないのがスコットランドだ。後半9分にPRネルのトライで反撃の狼煙を上げると、12分には一気に5選手を交代。15分にはPRファーガソンがトライ。7点差まで一気に追い上げる。
さらにスコットランドは猛攻を仕掛けてくるが、気迫のディフェンスで凌ぎ切った日本は4連勝。南アフリカから大金星を挙げ3勝(1敗)した前回大会でもなしえなかった史上初の決勝トーナメント進出を決めた。20日の準々決勝(東京スタジアム)では、南アフリカと相まみえる。
【日本の過去のW杯成績】
第1回(1987年)予選敗退 0勝3敗
第2回(1991年)予選敗退 1勝2敗
第3回(1995年)予選敗退 0勝3敗
第4回(1999年)予選敗退 0勝3敗
第5回(2003年)予選敗退 0勝4敗
第6回(2007年)予選敗退 1分3敗
第7回(2011年)予選敗退 1分3敗
第8回(2015年)予選敗退 3勝1敗
(THE ANSWER編集部・角野 敬介 / Keisuke Sumino)