八村塁、格上ドイツ圧倒の31得点 過去最多1万8355人熱狂「強豪国に勝てて良かった」
バスケットボール世界ランク48位の男子日本代表は24日、31日開幕のW杯(中国)に向けた同22位・ドイツとの強化試合(午後3時試合開始・さいたまスーパーアリーナ)を行い、米プロバスケットボール(NBA)のドラフト会議で日本人初の1巡目指名を受けたウィザーズ・八村塁は先発出場。両軍最多31得点と奮闘し、日本は86-83で“鬼門”の欧州勢から勝利を挙げた。
現役NBA選手擁する世界ランク22位・ドイツと強化試合
バスケットボール世界ランク48位の男子日本代表は24日、31日開幕のW杯(中国)に向けた同22位・ドイツとの強化試合(午後3時試合開始・さいたまスーパーアリーナ)を行い、米プロバスケットボール(NBA)のドラフト会議で日本人初の1巡目指名を受けたウィザーズ・八村塁は先発出場。両軍最多31得点と奮闘し、日本は86-83で“鬼門”の欧州勢から勝利を挙げた。
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ドイツはサンダーのデニス・シュレーダーら現役NBA選手3人が先発。八村は第1クォーター(Q)から攻守に存在感を発揮すると、残り6分35秒には自らスティールからそのままゴールを奪った。第1Qは、日本の16得点のうち、八村が12得点を奪うなど攻撃の中心に立った。
第2Qもリードを奪えない展開。長身選手を揃えるドイツに対し、リバウンドで優位に立てずにボールを失う場面が目立つ。渡邊雄太(グリズリーズ)が3ポイントシュートを決めたが、相手の素早いパス回しや高さに苦戦した。第3Qに入っても、ドイツPGのシュレーダーは別格の動きを見せてボールを運ぶ。ゴール下にはセルティックスに所属する身長204センチのダニエル・タイスが君臨。シュートが外れてもマーベリックスのマクシミリアン・クレーバーがこぼれ球をリングに叩き込んだ。
ドイツのNBA勢が躍動する中、八村も奮起する。残り6分30秒には、果敢なドライブから得点。ファウルを誘発するバスケットカウントで満員のファンの期待に応えた。フリースローもきっちり決めると、渡邊も残り6分で得点し45-50。八村は厳しいマークを受けたが、後ろに飛びながらシュートを放つフェイダウェーで得点。強さに華麗さを兼ね備え、NBAで結果を残してきた相手選手たちと遜色のない輝きを放つ姿に、過去最多1万8355人が集まったスタンドから耳をつんざく大歓声が注がれた。
58-61と3点差で迎えた第4Qは、一進一退の攻防が続く。残り6分47秒には内、外とボールを回し、最後を託された八村が3ポイントシュートを決めた。リバウンドでも強さを見せた。一時は最大12点差をつけられながら、ひっくり返す底力を発揮。日本のファンを大いに盛り上げ、終了の瞬間は試合前のシュートチャレンジに登場した横綱・白鵬と鶴竜もスタンディングオベーションを送った。
試合後のインタビューに立った八村は「こういう風に観客の皆さんが集まってくれて、ドイツのような強豪国に勝てて良かった」と笑顔。「ドイツはでかくて動ける選手多く、リバウンドで僕が結構、取られてしまったけど、ディフェンスの部分では結構いい動きができて、オフェンスもみんなでボールを回せていい感じで取れたので良かったです」と収穫を語った。
日本の強さについて問われると「強さは日本一丸。選手、スタッフ、観客の皆さんと一緒に戦えるのが強み。W杯も楽しみにしてください」と八村。「みんなすごくのびのびと最初からプレーしていて、最後は僕らも気を引き締めてディフェンスもオフェンスもできて、それが勝利につながった」と振り返ったが、気持ちはすでに明日25日の強化試合に向いている。
「もう1試合、埼玉である。W杯も来週に近づいている。気を引き締めて、ディフェンスもオフェンスも一丸となって、観客の皆さんも一丸となって頑張っていきましょう」とファンに呼びかけ、喝采を浴びていた。
(THE ANSWER編集部)