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孫楊世界水泳出場に不満 表彰台拒否選手、豪テレビで激白「規則をすり抜けられる」

7月の世界水泳(韓国・光州)で男子200メートル、400メートル自由形で2冠を達成した孫楊(中国)。昨年のドーピング検査妨害疑惑の渦中にあった中国人スイマーに対し、海外メダリストが表彰台登壇や写真撮影を拒否するなど抗議行動が相次いだ。その一人がオーストラリアのマック・ホートン。母国のテレビ局「チャンネル7」が放送する番組「サンデー・ナイト」で、世界的に波紋を呼んだ騒動の胸中などを激白した。オーストラリア紙「サンデー・モーニング・ヘラルド」が内容を報じている。

男子200メートル、400メートル自由形で2冠を達成した孫楊【写真:Getty Images】
男子200メートル、400メートル自由形で2冠を達成した孫楊【写真:Getty Images】

波紋を呼んだ孫楊問題、ホートンは母国の対応評価「クリーンなスポーツを求める」

 7月の世界水泳(韓国・光州)で男子200メートル、400メートル自由形で2冠を達成した孫楊(中国)。昨年のドーピング検査妨害疑惑の渦中にあった中国人スイマーに対し、海外メダリストが表彰台登壇や写真撮影を拒否するなど抗議行動が相次いだ。その一人がオーストラリアのマック・ホートン。母国のテレビ局「チャンネル7」が放送する番組「サンデー・ナイト」で、世界的に波紋を呼んだ騒動の胸中などを激白した。オーストラリア紙「サンデー・モーニング・ヘラルド」が内容を報じている。

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 ホートンは初日の400メートルで銀メダルを獲得したものの、抗議の意味を込めて表彰台に上らなかった。報道陣に写真撮影を求められても無表情を貫き、疑惑の金メダリストと距離を置く。健闘を称え合うはずの時間に異様な光景が広がった。

 2012年ロンドン、16年リオ五輪で3個の金メダルを獲得した中国のスーパースター・孫楊は、18年9月の抜き打ち検査で警備員とともに血液サンプルを金づちで破壊するなど妨害したことが海外メディアに報じられ、批判の渦中にあった。

 試合後、無言の抗議を行ったホートンは「彼のような行いをする者と表彰台を共有するつもりはない」と表彰台に上がらなかった理由を明かし、さらには3位選手にも同様の振る舞いを求めていたという。しかし、この一件の振る舞いが「個人的な主張や態度を示すために、FINAのイベントを利用しないよう要請する」という理由で、国際水泳連盟(FINA)から警告を受けることになった。

 ホートンの後に続くように、200メートル決勝後にも銅メダルのダンカン・スコット(英国)が優勝した孫楊との写真撮影を拒否。海外メディア、元選手なども抗議行動に賛同する姿勢を示していた。

 今回の「チャンネル7」ではインタビュー形式で当時の心境を放送。この模様を豪紙は「『何も変わらない』 表彰台ボイコットはいまだに起こっただろうと、マック・ホートンは語る」との見出しで報じた。記事では、表彰式での行動、意見について尋ねられたホートンはこのように口を開いている。

「アスリートはスポーツ界におけるドーピングに不満を感じている。システムに不満を抱いている。調査中のアスリートは世界選手権に出場するべきではない」

 世界水泳の開幕前にドーピング検査妨害疑惑を報じられた孫楊。FINAは情報を精査したうえで孫楊に違反はなかったとし、今大会の出場を認めたが、世界アンチドーピング機関(WADA)はスポーツ仲裁裁判所(CAS)に提訴した。9月に審理が行われる。ホートンは、疑惑を抱えた選手が大会に出場すべきではないと主張しているという。

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