イチロー超遅球打ち、米解説絶賛の理由は…足? “ハッピーフィート打法”に脚光
あまりの遅さに小刻みに3度ステップ、繰り出した前代未聞の“ハッピーフィート打法”
“72キロの魔球”に対応したイチローの打法は、前代未聞だった。
あまりの遅さに一度は右足に体重移動したが、バックステップを踏みながらスイング。この瞬間、3度、左右の足でステップを踏んでいるように見える。「ハッピーフィート」とはアメフトなどでクォーターバックがスロー直前に相手をかわすために見せる細かいステップだった。
史上30人目のメジャー通算3000本安打を放った男が捕手に打ち取られたとなれば、確実にニュースになる。ひょっとするとテレビの解説陣もレジェンドをいじりたい気持ちになっていたかもしれない。
絶対にヒットを打たなければいけない、希代の安打製造機のプライドをかけた局面で飛び出した仰天のハッピーフィート打法。イチローも打った瞬間に笑顔がこぼれるのも無理はなかった。
マーリンズ史上最多22得点を記録した乱打戦。イチローのバットに不可能はない。背番号51の伝説の一打は、テキサスの夜を大いに盛り上げていた。