「少年フェデラー」の肖像— 最愛の母が故郷メディアに語った素顔とは?
野心家で負けず嫌いゆえ、かつては“バッドルーザー”だったことも…
「彼はとても野心家でした。負けることが大嫌いで、史上最悪と言っていいぐらいの“バッドルーザー”でした。それも大きすぎる野心ゆえ、と私は考えていました。ある年代に差し掛かると、彼自身も『これはとんでもなかった』と振り返ったようでしたが、ただひたすら『完璧な試合をしたい』という一心だと思います。彼はあまりに活動的だったので、
普段からヘトヘトになっているような子供でした」
リネットさんは記事でこう振り返った。
今やスポーツ界屈指のジェントルマンとして知られるフェデラーも、若き日はラケット破壊や審判への抗議など“悪童”として名を馳せた。勝負への強烈なこだわりが、過去のフェデラーのマナーの悪さの要因になっていたのでは、と母の視点から分析している。
2012年のウィンブルドン優勝を最後に、グランドスラムのタイトルから遠ざかっていたフェデラーは昨年、膝の内視鏡手術を受けるなど膝や腰に爆弾を抱え、後半戦のツアーを欠場した。しかし、今季は全豪オープン、ウィンブルドンとすでに2勝を挙げるなど完全復活。35歳にして全盛期に勝るとも劣らない強さを見せつけている。
その根源には、幼少時代から示していた極度の負けず嫌い、強固な決断力があるのかもしれない。
【了】
ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer