亀田和毅、王座統一失敗 因縁バルガスに判定負けで雪辱ならず、最終Rブーイングも…
ボクシングのWBC世界スーパーバンタム級王座統一戦が13日(日本時間14日)、米カリフォルニア州カーソンで行われ、暫定王者・亀田和毅(協栄)が王座統一を逃した。正規王座レイ・バルガス(メキシコ)に対し、ジャッジは3者とも110-117で0-3の判定負けで完敗。アマチュア時代に唯一敗れた相手にリベンジとはならなかった。和毅の戦績は36勝3敗、5度目の防衛と王座統一に成功したバルガスは34勝。
WBC世界スーパーバンタム級王座統一戦、アマ時代に敗れた正規王者・バルガスに敗北
ボクシングのWBC世界スーパーバンタム級王座統一戦が13日(日本時間14日)、米カリフォルニア州カーソンで行われ、暫定王者・亀田和毅(協栄)が王座統一を逃した。正規王座レイ・バルガス(メキシコ)に対し、ジャッジは3者とも110-117で0-3の判定負けで完敗。アマチュア時代に唯一敗れた相手にリベンジとはならなかった。和毅の戦績は36勝3敗、5度目の防衛と王座統一に成功したバルガスは34勝。
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DAZNで全世界に配信された一戦に父・史郎氏、次兄・大毅氏もセコンドに入り、リングサイドではメキシコ人の妻・シルセさんも応援。さらにWBA&IBF同級王者ダニエル・ローマン(米国)も見守った。和毅は、身長で自身より8センチ上回る相手の長いリーチにも、持ち前のスピードで勝負を仕掛けた。序盤は鋭いジャブやフックで果敢に攻める。しかし、ガードを固めて懐に飛び込もうとすると、強烈なボディーなど上下の打ち分けに苦戦した。
3回には右ストレートをテンプルに被弾した。4回、コーナーに追い詰め左フックを当てると、バルガスはすぐさまクリンチ。和毅は相手の打ち終わりを狙うが、フックは届かなかった。一回り以上大きな相手にペースを握れないまま、後半に突入した。
和毅コールを受けた7回、バルガスの攻撃にはしっかりガードで対応。しかし、手数の減らない相手に踏み込めなかった。8回に接近戦から右、左と当てたものの、ダウンを奪うには至らない。終盤も一気に懐に入ろうとするが、攻め手を欠く前半と同じような展開が続き、会場からはブーイングも。最終12回、クリンチ際に放ったパンチが当たって減点を受けると、スタンドのブーイングは大きくなった。
結局、判定負けで15年9月にWBA世界バンタム級タイトルマッチでジェイミー・マクドネル(英国)に連敗して以来の敗北を喫し、王座を手放す結果に終わった。暫定王座の在位期間は8か月。懸命に応援し、勝利を願ったシルセ夫人の目は潤んでいた。膠着状態の続いた試合には、ファンからのブーイングが続いてしまった。
亀田3兄弟の三男・和毅は15歳でメキシコに単身武者修行。2007年のアマの試合では、メキシコシティの完全アウェーの中で判定負けしていた。昨年11月にWBC世界スーパーバンタム級暫定王座を獲得し、2階級制覇を達成。史上初の3兄弟複数階級王者となった。今年2月には米国でのバルガスのV4戦を視察。リベンジに闘志を燃やしていた。
試合前の英大手ブックメーカー・ウィリアムヒルの勝敗オッズでは、バルガスの1.3倍、和毅の3.5倍。不利予想を覆せなかった。WBCの同級では、五輪連覇した元WBA&WBO統一王者ギジェルモ・リゴンドー(キューバ)が6月に挑戦者決定戦を制し、バルガスと和毅の勝者に挑戦する権利を得ていた。
(THE ANSWER編集部)