那須川天心、難敵エストラダに涙のTKO勝ち「勝つってこんなに嬉しいんですね」 初黒星の崖っぷちから復活…世界王座へ再び挑戦権
ボクシングのWBC世界バンタム級2位・那須川天心(帝拳)が11日、東京・両国国技館で同級挑戦者決定戦に臨み、同級1位の元2階級制覇王者フアンフランシスコ・エストラダ(メキシコ)と対戦。神童は再起を懸けた難敵との一戦に9回終了TKO勝ちした。勝利後には思わず涙。5月に行われるWBC同級タイトルマッチの王者・井上拓真―井岡一翔戦の勝者への挑戦権を手にした。戦績は27歳の那須川が8勝(3KO)1敗、35歳のエストラダが45勝(28KO)5敗。

WBC世界バンタム級挑戦者決定戦
ボクシングのWBC世界バンタム級2位・那須川天心(帝拳)が11日、東京・両国国技館で同級挑戦者決定戦に臨み、同級1位の元2階級制覇王者フアンフランシスコ・エストラダ(メキシコ)と対戦。神童は再起を懸けた難敵との一戦に9回終了TKO勝ちした。勝利後には思わず涙。5月に行われるWBC同級タイトルマッチの王者・井上拓真―井岡一翔戦の勝者への挑戦権を手にした。戦績は27歳の那須川が8勝(3KO)1敗、35歳のエストラダが45勝(28KO)5敗。
初回から両国が沸いた。リーチに勝る那須川は強烈な左ボディーを繰り出し、バランスを崩したエストラダがロープに寄り掛かる場面も。2回にも左ボディー、カウンターを的確に当て、落ち着いた立ち上がりを見せた。3回はエストラダが距離を詰め、緊迫した対峙が続いた。4回、序盤にエストラダの右を2発食らった那須川だが、中盤に左を浴びせて反撃。採点の途中経過は2人がドロー、1人が那須川を支持した。
那須川は5回も接近戦で強打を繰り出すエストラダに負けじと打ち合った。6回には両者の頭同士が衝突するアクシデントが発生。偶然のバッティングで、ボディーを打ち抜いていた那須川はガッツポーズで立っていたが、エストラダは苦悶の表情で倒れこんだ。しばらく時間を取ったのちに試合再開。那須川のキレは変わらず、左で攻め込み続けた。エストラダの額は赤く腫れあがっていた。
7回終盤にはエストラダをぐらつかせるなど、試合は那須川ペース。8回を終えての公開採点では3者ともに那須川を支持した。9回にも上下に散らした多彩な攻撃でダメージを蓄積していった。10回に入る前にエストラダが試合を諦め、那須川の勝利が決定。ガッツポーズした那須川は思わず涙した。
リングインタビューでは「いやあ、泣いてないよ。泣いてない。皆さん本当にありがとうございました! 勝つってこんなに嬉しいんですね。エストラダ選手がいたからこそここまで強くなれた」と万感の思いを口にした。「怖くて、自分が信じられないところがあって…本当に大変だったんですけど、皆に支えられて復活できました。ありがとうございましたという言葉しか出てこない」と再びこみ上げるものを堪えていた。
那須川は昨年11月の前戦で、現同級王者・井上拓真(大橋)を相手に世界初挑戦した。ボクシング転向8戦目でスピード戴冠を目指したが判定負け。格闘技キャリア55戦目で初黒星を喫した。敗戦後は3日ほどで練習を再開。キックボクシング時代に指導を受けた葛西裕一氏のジムや、父・弘幸氏が運営する「TEPPEN GYM(テッペンジム)」でもトレーニングを積んでいた。
人生初の再起戦。連敗は許されない「ギリギリの状態」と自覚してきた。「ずっと岐路ではあるし、ずっと崖っぷちでもある。強くなることだけを思いながら生きてきました」と強い思いを持って臨んでいた。
井上―井岡の勝者への挑戦権を得た。「リベンジの切符をちゃんと掴んだので、必ずリベンジして、応援してよかったと思ってもらえる選手に絶対になる。ボクシングに来て本当に良かったと思っています。毎日の気づきもあるし、人としても強くなれている」とリベンジを誓った。
対するエストラダは元WBA、WBO世界フライ級、元WBA、WBC世界スーパーフライ級王者。2024年6月に世界スーパーフライ級3団体統一王者ジェシー・ロドリゲス(米国)に敗れるも、昨年6月、バンタム級転向初戦で勝利を収めていた。世界のビッグネームの一人で、この試合がプロ50戦目の節目だった。
(THE ANSWER編集部)
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