問われるVARの在り方 仏がPK蹴り直しで決勝点も…海外物議「議論の余地がある」
元米国代表GKのホープ・ソロ氏は「すべての選手に注視しなければいけない」
まず画像を公開している、ゴメス氏は「フランスの選手たちは、ナイジェリアのGKがラインから出ていた以上に、ペナルティーエリアに侵入している」と客観的な目線で指摘。
米誌「スポーツ・イラストレイテッド」のグラント・ウォール記者も「もしも、ナイジェリアがこの判断でグループリーグ敗退になっていたら、自分はおかしくなってしまうと思う」。元米国代表GKのホープ・ソロ氏も「私たちはこの状況ではすべての選手に注視しなければいけない。GKだけではなくね!」と不公平ぶりを訴えている。
元選手のモニカ・ゴンサレス氏(米国)も「PKを再び与えるんじゃなくて、ゴールを与えるようにし始めてもいいかもね」と皮肉をつづってりいるが、同じく元サッカー選手カリーナ・ルブラン氏(カナダ)も「VARは、このW杯を、私が今まで観てきた中で最高のドラマいっぱいの映画やショーにしている」とVAR自体には一定の評価を下している。
またNBCのカイル・ボン記者は「このプレーに対して、男子の試合では絶対に笛は吹かれない。最近男子の試合では、GKに対する多少の自由が許容されるルールの修正がなされた。なぜ急に女子の試合でこれが起きてしまうんだ? これは不条理なルールで、直ちに変更する必要がある。ゲームを壊している」と、そもそも男子では形骸しているルールだと指摘。女子であるがゆえに起きた事態だとみている。
VARはその名の通り、あくまでレフェリーの判定を助けるもので絶対的なものではない。人の目で見て判断するもので、適用される状況も限定されている。有用な場合も多いが、このシーンのように不公平感が出てしまうと、その意義にも疑問符がでてくる。
この1点で敗れたナイジェリア。グループ3位で決勝トーナメント進出の可能性は残しているとは状況は厳しくなった。昨年の男子のW杯(ロシア)でも様々なドラマを生んだVAR。今回は後味の悪さが残った。
(THE ANSWER編集部)