「骨の1本くらいくれてやる」日本のエースが奪った執念の“銀” 現地でひた隠しにした真実【2018平昌五輪】
ミラノ・コルティナ五輪も終盤戦に突入。1924年に第1回大会が開催され、今回で25回目となる冬季五輪。4年に一度の夢舞台で、過去に起きた様々な出来事を振り返る。

2018年平昌五輪、スキー複合の渡部暁斗が見せた矜持
ミラノ・コルティナ五輪も終盤戦に突入。1924年に第1回大会が開催され、今回で25回目となる冬季五輪。4年に一度の夢舞台で、過去に起きた様々な出来事を振り返る。
ノルディックスキー・複合の渡部暁斗は長年、日本のエースとしてこの競技を戦ってきた。今年1月には、ワールドカップの通算出場数を歴代単独最多の296に伸ばすなど、複合の勝者が「キング・オブ・スキー」として称えられる北欧で特に評価が高い選手だ。そして2018年の平昌五輪では、驚きのパフォーマンスを見せ銀メダル。大会期間中、ひた隠しにした真実とは。
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2018年2月14日に行われた個人ノーマルヒルで、渡部はソチ五輪に続く2大会連続の銀メダルを獲得した。前半の飛躍で105.5メートルの123.7点で3位。首位と28秒差でスタートした後半の距離ではトップ集団に加わったが、終盤のスプリントで同い年のライバル、エリック・フレンツェル(ドイツ)に逆転を許しての2位だった。
20日に行われた個人ラージヒルでは飛躍を1位で終えながら、距離では他選手と接触するアクシデントもあり総合5位に終わった。22日の団体でも前半の飛躍は3位ながら、距離で後退。アンカーの渡部が追い上げたものの4位に終わった。
この競技後の取材で明らかになったのが、渡部が五輪直前に肋骨を折り、そのまま大会に参加していた事実だった。
怪我をしたのは2月2日に長野県白馬村で行われたW杯の公式練習だった。ジャンプの着地直後に転倒し、検査の結果骨折が判明。ただ五輪本番まで2週間ほどしかなく、痛み止めでしのいでいた。
渡部は現地で怪我について語ることはなく、帰国した空港で「骨の1本くらいくれてやるという気持ちだった」と明かした。五輪開催地に入っても3日ほど、ストックをつく際の衝撃をさけるため距離の練習をできなかったという。
ただ口にしたのは「悔やんだって、骨がくっつくわけではない」。日本の第一人者としての矜持をのぞかせた。渡部はすでに今季限りでの現役引退を発表。ミラノ・コルティナ五輪では個人ノーマルヒル11位、個人ラージヒル19位。19日、2人1組の団体スプリントが最終種目となる。
(THE ANSWER編集部)
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