中国で張本智和が浴びた「非礼な一言」 異様な光景に現地メディア「なぜこんな状況に…」
五輪新種目となる卓球の混合団体ワールドカップ(W杯)は7日、中国・成都で決勝戦を行い、日本は1-8で中国に完敗し準優勝に終わった。大会中に問題となったのが、現在の日中関係を反映してか張本智和(トヨタ自動車)に飛んだ激しいブーイングだ。フランス代表のシモン・ゴジはSNSで張本に同情する投稿。これを中国メディアも報じ、張本の置かれた立場を解説している。

張本が置かれた不安定な立場「勝てば罵られ、負ければ…」
五輪新種目となる卓球の混合団体ワールドカップ(W杯)は7日、中国・成都で決勝戦を行い、日本は1-8で中国に完敗し準優勝に終わった。大会中に問題となったのが、現在の日中関係を反映してか張本智和(トヨタ自動車)に飛んだ激しいブーイングだ。フランス代表のシモン・ゴジはSNSで張本に同情する投稿。これを中国メディアも報じ、張本の置かれた立場を解説している。
中国メディア「新浪財経」は「張本智和が受ける不公平な扱いについて、シモン・ゴジが発信。『彼のことでは私もとてもつらく、心が痛む』」という記事でこの一件を報じている。
大会で張本を取り巻く状況を、日韓戦の前に名前を誤ってアナウンスされるトラブルがあったのに始まり「ほぼどの試合でも中国の卓球ファンのブーイングに晒されてきた」と伝えている。ドイツ戦で中国系のチウ・ダンと対戦した際には、張本のミスに喝采が起き、香港戦では「ある観客が非礼な一言を浴びせた」のだという。
異常な状況にゴジが反応したのは6日夜のこと。記事は「日本が7-8でフランスに敗れた後、フランスのシモン・ゴジは張本智和に同情する投稿をした」とし、ゴジの投稿を「私たちは今日、智和を本当に気の毒だと思った。彼が今日あのような状況に置かれたことに、心が痛んだ」と報じた。
記事は「中国系の選手が父母の故郷に戻って試合をするうえで、なぜこのような状況に陥ることになるのだろうか。これは彼がずっと直面してきたアイデンティティの問題にも関係があるだろう」と張本が置かれた状況を伝えている。
さらに「張本智和は日本に生まれたが、父母はいずれも中国の卓球選手だった。張本智和は幼いころから天賦の才能を見せ、その後日本のために試合をすることになった。彼は当初から『中国を倒す』という言葉を口にしたが、それも中国ファンの心に影響を与えたのではないか。一方で日本でも、東京五輪での不振の後、ネット上で日本の極端な考え方の一部のファンから批判を受けている」と、日中両国で不安定な立場に置かれているとした。
最後に「張本の置かれた苦境は他の選手では体感できないものだ。とりわけ中国チームを相手にした場合には、勝てば中国ファンから罵られ、負ければ日本でも評価されない」と難しい立場を報じている。
(THE ANSWER編集部)
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