スーパーフライ級ノンタイトル10回戦

　ボクシングのスーパーフライ級ノンタイトル10回戦が24日、東京都江東区のTOYOTA ARENA TOKYOで行われ、WBO世界バンタム級14位・坪井智也（帝拳）がWBC世界スーパーフライ級1位カルロス・クアドラス（メキシコ）に8回2分59秒、TKO勝ちした。世界戦に向けて勢いづけたい一戦で、圧巻のパフォーマンスを披露。戦績は29歳の坪井が3勝（2KO）、37歳のクアドラスが44勝（28KO）6敗1分となった。

　元世界王者を圧倒した。坪井は初回から左ジャブを的確にヒットさせ、クアドラスの顔を赤く染めた。3回はパンチが激しく交錯。終了間際に連打を浴びせ、4回は左右のコンビネーションを放った。6回はボディーを中心に攻撃を組み立て、8回に強烈な連打を浴びせたところで、レフェリーが試合を止めた。

　リング上のインタビューで「ストップについてはあまり考えてなかった。流れの中で出来たのは良かった。連打が速すぎて、当たっているのにあまり相手が嫌がっている印象がないと思ったので、途中から溜めて打つようにした。反省が多い試合」と話した坪井。圧勝しても満足感とは無縁の29歳に、X上のファンからも賛辞が相次いだ。

「坪井強すぎワロタ」
「和製ロマチェンコ、じゃあ褒め言葉に不足するくらい」
「坪井智也マジでエグ過ぎるな…」
「坪井強すぎて怖かった」
「和製ロマチェンコすぎる」
「坪井選手ほんと完成度高いですよね」
「坪井強すぎるな。ロマチェンコみたいやった」
「坪井選手は世界待ったなしでしょ」

　坪井はアマチュア時代の2021年に世界選手権で金メダルを獲得。今年3月にWBOアジアパシフィック（AP）バンタム級2位だったブーンルエン・ファヨン（タイ）に2回TKO勝ちで衝撃デビューした。6月の前戦は同級1位だったバン・タオ・トラン（ベトナム）に3-0の判定勝ち。日本最速タイとなるプロ2戦目でのタイトル奪取に成功していた。中継したAmazon プライム・ビデオで解説を務めた元WBA世界ミドル級スーパー王者の村田諒太氏も「完璧です。何もさせませんでした」と絶賛していた。