大相撲九州場所

　大相撲九州場所（福岡国際センター）の千秋楽が23日に行われ、横綱・豊昇龍（立浪）は関脇・安青錦（安治川）に優勝決定戦で敗れた。大きな話題を呼んだのは土俵を去る際の振る舞い。NHK中継で解説を務めた、元小結の舞の海秀平氏も賛辞を送っていた。

　礼儀をわきまえていた。土俵上で安青錦の勝利が決まると、豊昇龍は土俵を叩くほど悔しがったが、すぐに立ち上がり、土俵に向かって深々と頭を下げた。さらに、土俵の下でも深々と頭を下げ、引き揚げた。

　品格が求められる横綱。この日は悔しさを堪え、横綱らしい礼儀正しい所作で土俵を後に。中継映像でもしっかりとその姿が確認され、ネット上でも「泣きそうになりました」「礼の仕方は横綱として立派」といった喝采が相次いだ。

　NHK解説を務めた舞の海氏もこの場面に注目。悔しさを押し殺しながら見せた横綱の礼儀に「引き揚げる時、深々と土俵に頭を下げてましたね。これぞ横綱です」と喝采を送っていた。

　豊昇龍は今場所で12勝3敗を記録。安青錦には過去3戦全敗と相性が悪く、来場所での巻き返しが期待される。