殺害予告に金銭要求「お前の家族を探し出す」 合法賭博の“リアル”…明かされた選手への影響
米大リーグの選手たちが日々、深刻な誹謗中傷に晒されていることが明らかになった。2018年以降合法となったスポーツベッティングを巡り、日常的に脅迫にさらされているという。米スポーツメディア「ジ・アスレチック」が伝えている。

米メディアが報道
米大リーグの選手たちが日々、深刻な誹謗中傷に晒されていることが明らかになった。2018年以降合法となったスポーツベッティングを巡り、日常的に脅迫にさらされているという。米スポーツメディア「ジ・アスレチック」が伝えている。
同メディアは、スポーツベッティングが選手に与える影響を理解するため、同メディアが今年実施した匿名の選手調査から得られた回答を紹介する記事を掲載。MLBでは、回答した133人の選手の78%が「合法化されたスポーツベッティングが、ファンが彼らやチームメートを扱う方法を変えた」と明かしたという。
記事では、リアム・ヘンドリックス投手とランス・マッカラーズJr.投手は、自身とその家族が殺害予告の標的にされたと語ったことを紹介。あるベテラン投手は「(何か)単純なものとして、Venmoリクエスト(送金要求)に脅迫が書かれたものを受け取ったことがある」とし、脅迫の内容を明かした。
「お前が試合を台無しにしたせいで9000ドルの借りがある。その金を送れ、さもなければお前の家族を探し出す」
同選手は「行き過ぎだ。我々は選手としてMLBのセキュリティに、事態が手に負えなくなる前にこれを管理する必要があると伝えてきた。こんなことは言いたくないが、何か悪いことが起こって、『だから言っただろう』ということになるだろう」と選手や家族が危害を加えられる可能性を危惧していた。
さらに、ナショナルリーグのある野手も「正気じゃない」と回答。「最近は『くそくらえ、お前の家族もくそくらえ』だ。(プレーが)悪い日だったんだ、すまない。こっちから電話して『今日俺に賭けろ』と言ったわけじゃない。ファンは俺たちが毎日4打数4安打することを期待している」と金銭が絡むことで非現実的な期待がかけられる重圧にも言及していた。
13日(日本時間14日)には、野球賭博に不正に関与したとしてガーディアンズのエマニュエル・クラセ投手とルイス・オルティス投手が通信詐欺などの罪で起訴されたとMLBが伝えた。2018年に米最高裁がスポーツベッティングに関する連邦法上の禁止を覆して以来、米国のスポーツ界はギャンブルスキャンダルの影響を免れていない。
(THE ANSWER編集部)
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