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山本由伸の快投生んだ“カフェの2時間” 蘇る同僚の助言「自分のやり方を…」

米大リーグ、ドジャースの山本由伸投手は25日(日本時間26日)、敵地トロントで行われたブルージェイズとのワールドシリーズ第2戦に先発し9回105球、4安打1失点で完投勝利。チームが1勝1敗のタイに持ち込むのに貢献した。ただその山本も、昨季のポストシーズン初登板では苦戦。当時励ましの声をかけたチームメートが、再び脚光を浴びている。

9回1失点と快投したドジャースの山本由伸【写真:ロイター】
9回1失点と快投したドジャースの山本由伸【写真:ロイター】

ワールドシリーズで完投勝ち、初回のピンチ救った1年前の助言

 米大リーグ、ドジャースの山本由伸投手は25日(日本時間26日)、敵地トロントで行われたブルージェイズとのワールドシリーズ第2戦に先発し9回105球、4安打1失点で完投勝利。チームが1勝1敗のタイに持ち込むのに貢献した。ただその山本も、昨季のポストシーズン初登板では苦戦。当時励ましの声をかけたチームメートが、再び脚光を浴びている。

 山本は今季のポストシーズン、14日(同15日)のブルワーズとのリーグ優勝決定シリーズに続き2試合連続の完投勝ち。リリーフに不安を抱えるチームで大車輪の活躍を見せている。もっとも独特な雰囲気のポストシーズンに最初から適応できたわけではない。移籍1年目の昨季、パドレスとの地区シリーズ第1戦では先発し3回5失点でKOという乱調だった。この試合後、ベテランのキケ・ヘルナンデスがカフェに誘い、2時間も話をしたのだという。

 米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」は「ヨシノブ・ヤマモトがポストシーズンの伝説に新たな章を加える。『常識ではない』」という記事で、この背景を伝えている。

 当時、ヘルナンデスは山本に「調整というのは、何かで失敗したときにするものだ。失敗した後にこそ調整する。でも、君は何も失敗していない。だから今は、自分のやり方を貫けばいいんだ」と伝えた。26日の試合で山本は初回、先頭のスプリンガーからの連打で無死一、三塁のピンチを背負ったが、ゲレーロJr.を空振り三振に仕留めた。ヘルナンデスはこの場面を見て、昨年かけたアドバイスを思い出したのだという。

「昨年、彼に伝えたことは同じようなことだった……。打者が得意とする球だったとしても、自分の球は相手のベストの能力よりも上だと信じろとね。自分のベストの球は、他の投手の球に対して相手が打つものとは違う。自分のベストの球なら、相手を圧倒して打ち取ることもできるんだ」

 その後カークを一直、バーショを三振に抑えた山本を、記事は「全てが完璧だった」と評している。「全てが精密だった。全てヤマモトの思い通りに進んでいた。イニング間に、彼は“戦略ノート”と呼ぶノートにメモを走り書きし、ゾーンに入り続けるための重要なポイントを自分に叩き込んでいた。そのゾーンは、まるでヘルナンデスの言葉をそのまま体現したかのようだった――。相手が自分に合わせるのであって、相手に自分を合わせるのではない」。

 さらにヘルナンデスは山本の投球を「まったく常識外れ」と評している。「普通はどんどん上達し続けるなんてありえないけど、彼はそれをやってのけている。彼の天井はどこなんだろう? 正直、天井があるかどうかも分からない。もしかしたら、限界はないかもしれないね」。チームメートも驚く成長カーブを描く山本は、次回登板でどんな快投を見せてくれるだろうか。

(THE ANSWER編集部)


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