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女子マネも驚いた涙「普段は…」 甲子園V→TJ手術→わずか1年2か月でドラ3指名…激動の高校3年間

プロ野球のドラフト会議が23日に都内で行われ、健大高崎高の佐藤龍月投手(3年)はオリックスから3位指名を受けた。2年春のセンバツで優勝投手になるも、その年の夏に左肘じん帯断裂と疲労骨折が判明。トミー・ジョン手術を受けた。そこから、わずか1年2か月で吉報が届いた。指名を受けた後には、思わず涙。3年間の苦楽を共にしたマネージャーはその様子に「びっくりした」と驚いていた。

マネージャーの和光陽奈さん(1番左)から花束をもらった佐藤龍月(左から2番目)【写真:山野邊佳穂】
マネージャーの和光陽奈さん(1番左)から花束をもらった佐藤龍月(左から2番目)【写真:山野邊佳穂】

プロ野球ドラフト会議

 プロ野球のドラフト会議が23日に都内で行われ、健大高崎高の佐藤龍月投手(3年)はオリックスから3位指名を受けた。2年春のセンバツで優勝投手になるも、その年の夏に左肘じん帯断裂と疲労骨折が判明。トミー・ジョン手術を受けた。そこから、わずか1年2か月で吉報が届いた。指名を受けた後には、思わず涙。3年間の苦楽を共にしたマネージャーはその様子に「びっくりした」と驚いていた。

 健大高崎ナインや約70人の報道陣が集まる中、群馬・高崎市内の同校で吉報を待った佐藤。ドラフト会議が始まった午後4時50分から1時間18分後、歓喜の瞬間が訪れた。

 オリックスが3位で指名。直後は無表情だった佐藤の目には涙が浮かぶ。少し俯いて目頭を押さえ、感情が溢れた。

 2年春のセンバツでは背番号1をつけ、最速158キロ右腕・石垣元気投手と2本柱でチームを牽引し、優勝投手に。しかし、優勝した2年夏の群馬大会後、左肘じん帯断裂と疲労骨折が判明。甲子園を諦め、8月下旬にトミー・ジョン手術を受けた。3年春のセンバツは代打で4試合に出場。この夏は背番号7をつけ、初戦敗退となったものの、17か月ぶりに甲子園のマウンドに上がった。

 この日は石垣もロッテから1位で指名を受けた。2人の運命の日を会場で見守った健大高崎ナイン。祝福の花束を渡したマネージャーの和光陽奈さんは佐藤の涙に驚いたという。

「(佐藤は)普段はおちゃらけているけど、野球のことになると人が変わったように真面目。感情は出すけど、泣いたりはしないから、花束を渡した時に『え、めっちゃ泣いてる』とちょっとびっくりした」

 高卒でプロ野球選手になることに憧れてきた佐藤。それだけ特別な瞬間だった。

 激動の高校3年間を乗り越え、会見では「辛い時期を支えてくれた方に恩返しができたと思ってうれしかった」と安堵の表情を浮かべ、「マウンドに立ったら誰もが安心してくれるようなピッチャーになりたい」と夢舞台での活躍を誓った。

(THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂 / Kaho Yamanobe)


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