プロ野球ドラフト会議

　プロ野球のドラフト会議が23日に都内で行われた。昨春のセンバツ王者・健大高崎高（群馬）の左腕・佐藤龍月投手（3年）はオリックスから3位指名を受けた。

　2年春のセンバツでは背番号1をつけ、今回揃ってプロ志望届を提出した最速158キロ右腕・石垣元気投手と2本柱でチームを牽引し、優勝投手に。しかし、優勝した2年夏の群馬大会後、左肘じん帯断裂と疲労骨折が判明。甲子園を諦め、8月下旬にトミー・ジョン手術を受けた。3年春のセンバツは代打で4試合に出場。この夏は背番号7をつけ、初戦敗退となったものの、17か月ぶりに甲子園のマウンドに上がった。

　群馬県高崎市内の同校で吉報を待った佐藤は指名の瞬間、目に涙を浮かべ、ロッテから1位指名を受けた石垣とグータッチ。TJ手術を経験している高校生の高卒プロ入りは異例。かつてTHE ANSWERの取材に、手術に踏み切った理由を高卒でプロ野球選手になることに憧れがあったことを明かした佐藤。苦しい時期を乗り越え、夢の切符を掴んだ。

　佐藤は指名後、「率直に嬉しい気持ち」と胸中を吐露。手術を受けたことを振り返り、「辛い時期を支えてくれた方に恩返しができたと思って嬉しかった」と話した。石垣とは別チームになるが「今までは投げ合うことがなかったので、プロの舞台で投げ合いたい」と意気込んだ。