ドラフト2位でも入団拒否、社会人残留 貫いた希望…3年遅れる“回り道”を選ばせた巨人軍への愛【ドラフト事件簿】
プロ野球のドラフト会議が23日に行われる。1965年の第1回以来、約60年の歴史では数々のドラマや事件が起きた。今季限りでの現役引退を発表した巨人の長野久義外野手は、近年では希な2度の指名拒否を経て、意中球団への入団を叶えた。波乱万丈のプロ野球人生のスタートとなったドラフトは、どんなものだったのだろうか。

今季限りで引退の長野、2度指名拒否の末に巨人へ
プロ野球のドラフト会議が23日に行われる。1965年の第1回以来、約60年の歴史では数々のドラマや事件が起きた。今季限りでの現役引退を発表した巨人の長野久義外野手は、近年では希な2度の指名拒否を経て、意中球団への入団を叶えた。波乱万丈のプロ野球人生のスタートとなったドラフトは、どんなものだったのだろうか。
長野は日大時代から走攻守三拍子そろった外野手として高い評価を受けていた。特に4年次は春が打率.489、秋が.404と4割超えの打率で2季連続の首位打者に輝き、日本代表でも活躍した。2006年の大学・社会人ドラフトで日本ハムの4巡目指名を受けたが、本人が巨人への入団を熱望し、これを拒否。社会人野球の強豪Hondaに進む道を選んだ。
社会人野球でも強打で鳴らし、2年後の指名解禁時にも巨人への入団を熱望。ところが2008年のドラフトで受けたのはロッテの2位指名だった。巨人は1位では大田泰示内野手(東海大相模高)を指名し、2位の指名順がロッテよりも遅かった。ただここでも巨人入りの希望を貫き、2度目の入団拒否。チーム残留を選択した。
翌年、Hondaは都市対抗野球で優勝し、長野も打率.579で首位打者に。秋のドラフトでは巨人から1位指名を受け、ようやく希望球団への入団を果たした。1年目から定位置をつかみ新人王。2年目の2011年には打率.316で首位打者、2012年には173本で最多安打とタイトルも獲得。主力として活躍した。
巨人一筋のプロ野球人生ではなかった。2019年から、FA移籍した丸佳浩外野手の補償として広島へ移籍。4年間プレーしたのちに、2023年から巨人に復帰した。NPB通算1651試合出場、1512安打、163本塁打の成績を残し、今季限りで現役引退する。
(THE ANSWER編集部)
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