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超目玉のドラ1が入団拒否…会見場に響く悲鳴 希望叶わずテレビ越しに呆然、1/8巡る争奪戦【ドラフト事件簿】

プロ野球のドラフト会議が23日に行われる。1965年の第1回以来、約60年の歴史では数々のドラマや事件が起きた。1990年の会議では、史上最多に並ぶ8球団の1位入札を集めた投手が衝撃の“入団拒否”宣言。会議の中継に呆然とした表情が映し出され、会見場の悲鳴が全国に届けられる異例の事態となった。

会見で入団拒否を発表する小池秀郎【写真:産経新聞社】
会見で入団拒否を発表する小池秀郎【写真:産経新聞社】

野茂英雄に並ぶ8球団指名重複…小池秀郎のその後

 プロ野球のドラフト会議が23日に行われる。1965年の第1回以来、約60年の歴史では数々のドラマや事件が起きた。1990年の会議では、史上最多に並ぶ8球団の1位入札を集めた投手が衝撃の“入団拒否”宣言。会議の中継に呆然とした表情が映し出され、会見場の悲鳴が全国に届けられる異例の事態となった。

 1990年のドラフトで、最大の目玉は左腕の小池秀郎投手(亜大)だった。4年次は東都大学リーグで春秋連覇。特にMVP、最優秀投手に輝いた春は、当時の記録となるシーズン111奪三振を記録した。日米大学野球選手権でも初戦で完封しMVP。何球団が1位指名するかと注目されていた。

 迎えた会議では、前年の野茂英雄投手(新日鉄堺―近鉄)に並び史上最多となる8球団(阪神、ヤクルト、ロッテ、中日、日本ハム、近鉄、広島、西武)が1位指名。抽選の結果、ロッテが交渉権を獲得した。テレビ中継では、会場の金田正一監督が派手なガッツポーズを見せる一方で、大学が用意した会見場で呆然とした表情を見せる小池と、会場に響く学生たちの悲鳴が流れた。

 ドラフト前から小池側は「ヤクルト、西武、巨人」への入団を希望し、それ以外の球団が交渉権を得た場合には社会人野球へ進むとしていたからだった。まだフリーエージェント制度の施行前で、選手が自ら球団を選ぶ手段はなかった。こうした形での逆指名が公然と行われていた時代だ。

 小池は事前の宣言通りロッテへの入団を拒否。社会人野球の松下電器(現パナソニック)に進んだ。ただ再び指名解禁となるまでの2年間は、故障もあって大学時代ほどの実績を残せず、1992年のドラフトで近鉄の単独1位指名を受け入団した。

 その後、1997年には15勝を挙げ最多勝のタイトルに輝いたものの、目立った活躍はこの年だけ。その後中日、再び近鉄、楽天と渡り歩き、通算307試合登板で51勝47敗という成績を残して、2005年限りでプロ野球界を去っている。

(THE ANSWER編集部)


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