監督も呆然… 打者が走らず“頭脳的併殺”献上 解説者苦言「自分に腹立てている」
米大リーグで1死一塁の場面から打ち上げた内野フライに打者が走らず、これを見逃さなかった守備陣が咄嗟にバウンドさせ、併殺を完成させるという頭脳的ゲッツーが発生。実際のシーンを球団が動画付きで公開すると、米ファンに「今年最高の出来事だ!」「打者はベンチに下がるべき」と喝采と反響を呼んでいたが、現地解説者は苦言を呈している。
エ軍ボーアがフライ上げて走らず、併殺の引き金に…実況は守備絶賛「素晴らしい」
米大リーグで1死一塁の場面から打ち上げた内野フライに打者が走らず、これを見逃さなかった守備陣が咄嗟にバウンドさせ、併殺を完成させるという頭脳的ゲッツーが発生。実際のシーンを球団が動画付きで公開すると、米ファンに「今年最高の出来事だ!」「打者はベンチに下がるべき」と喝采と反響を呼んでいたが、現地解説者は苦言を呈している。
実況も思わず唸るしかなかった。19日(日本時間20日)、マリナーズ―エンゼルスの一戦。3-3と同点で迎えた8回、エンゼルスの1死一塁の攻撃で、そのプレーは生まれた。打者のボーアがフライを打ち上げる。一二塁間に上がった打球は、引っ張りを警戒したシフトのために位置していた三塁手ヒーリーが捕球態勢に入る。難なく2アウト。そう思った次の瞬間だった。
ヒーリーはグラブを出すことなく、ボールをバウンドさせた。その瞬間、打者のボーアが走ることなく、引き揚げようとする姿をしっかりと見ていたのだ。ヒーリーは余裕を持ってボールを拾い上げ、遊撃手に送球。これで一塁走者は封殺となり、続けて一塁に転送。打者のボーアもアウトに。「5-6-3」の併殺が完成し、一気にチェンジの展開まで持って行ったのだ。
マリナーズ球団公式インスタグラムは「三塁手へのゴロアウトで5-6-3のダブルプレー、きっと気に入るだろう」と実際のシーンを動画付きで公開。シアトル地元放送局「root sports」の実況は「フライになりました。ダブルプレーです。驚きました、素晴らしいですね」と唸るように言い、一方で解説は「素晴らしいプレーです。ボーアを見てください。自分に腹が立っています。全く走っていません。見ていたのか、定かではありませんが、だからボールが落ちたのでしょう」と厳しく指摘した。
怠慢プレーをきっちりと突かれたボーアはバツの悪そうな顔を浮かべ、ベンチのオースマス監督は「何をやっているんだ」と言わんばかりの表情。結局、このプレーで流れを失ったのか、エンゼルスは直後に2点を勝ち越されて敗戦。翌20日(同21日)もマリナーズ・菊池雄星にメジャー初白星を献上するなど、連敗は「5」に。乗り切れないチームを象徴するような場面だった。
(THE ANSWER編集部)